Familiar Flowers 2

身近で咲く花たち。

2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

センボンヤリ Leibnitzia anandria

明るい林の草地に咲く花。花といっても写真のように秋の花は閉鎖花で開かない花です。気の早いものは伸び始めているようです。 名前の由来はその秋の閉鎖花の様子を槍にたとえたもの。 伸び始めた秋の閉鎖花。 一本槍状態の写真ばかりです(笑)もっとたくさ…

マルバアカザ Chenopodium acuminatum

海岸の砂浜などに生えるヒユ花の植物。 花といってもこの仲間は花として目立つものではないですが、 拡大すると花がわかります。雄しべは5つあり、花糸の基部は繋がっているようです。 雌しべの柱頭は2つある。 葉はしっかりと厚みがあり、長楕円形~卵型…

ヤブツルアズキ Vigna angularis var. nipponensis

道端の草地に咲く小豆(アズキ)の原種とされるマメ科の花。 同じように道端に咲くノアズキと花がよく似ています。向かって左側の翼弁が竜骨弁に被さるというのがヤブツルアズキの特徴のようです。 並べて比較するとこんな感じ。右のノアズキの方は竜骨弁が…

アレチヌスビトハギ Desmodium paniculatum

道端の草地、アスファルト縁などに見かける花。同属のヌスビトハギなどより花は一回り大きく、旗弁の基部には目玉のような中心が白で縁が黄緑の斑があります。 上側の萼歯がほぼ無いように見える。 葉は3出複葉、小葉は広披針形。 豪快に笑っているように見…

ダキバアレチハナガサ Verbena x incompta

道端の草地に見かけるクマツヅラ科の花。 似た花ヤナギハナガサと違い花筒があまり飛び出しておらず、花序は咲き進むにつれ長く穂状に伸びます。 6月の頃の様子。 まだそれほど花序が伸びていません。 下の方の葉は幅が広い。 花序が出る上部の葉は広線形に…

ハッカ(ニホンハッカ、ワシュハッカ) Mentha canadensis

湿地に見かけるシソ科の花で、いわゆるミントの一種。葉をこするとてもスーッとした香りがします。 花色は白~淡紫色で、茎はよく枝分かれします。節間は広め。 花はぐるりと輪生しているように見えますが、実際には写真のように葉腋から花序が出て仮輪(偽…

カナムグラ Humulus scandens

道端の日当たりのいい草地に見られるつる植物。雌雄異株で写真は雄花。 あまり馴染みのない感のあるアサ科ですが、属は違いますがエノキやムクノキなどがあり、同属の植物ではビールの原料になるホップなどがあります。 垂れ下がる大きな葯の先が開いていま…

ノアズキ Dunbaria villosa

道端の草地に育つマメ科のつる植物。一般的なマメ科の蝶型花とちょっと違い、翼弁と竜骨弁が曲がったような面白い形をした花。 属は違いますがそっくりな花に、まだ今シーズンは花を見ていませんがヤブツルアズキ(Vigna angularis var. nipponensis)があり…

アレチウリ Sicyos angulatus

河原などで見かけるウリ科の花。雌雄同株で雄花花序と雌花花序に分かれ、写真のものは雄花花序の雄花。 同じく雄花の蕾。なんかの生き物っぽい(笑) 葉は大きく、いかにもウリ科という感じの形をしています。 芸術的な巻きひげ。 茎などにも長い毛が多いで…

ヤブタバコ Carpesium abrotanoides

林内や林の縁に咲くガンクビソウ属(Carpesium)の花。 水平(一部、斜上もある)に伸びた枝の葉腋ごとに花(頭花)を付けます。 下向きが多いですが、一部は横や上を向いている花もある。 枝の葉腋からは花(花柄)だけでなく、さらに短い側枝も出ています…

ヒナタイノコヅチ Achyranthes bidentata var. fauriei

道端の草地などで普通に見られる花です。あまり目立つ花ではありませんが、じっくり見てみると星形の花があることに気づきます。 似た花にヒカゲイノコヅチがありますが、ヒナタイノコヅチの方が花序が短めで花の付き方がかなり密です。 名前の通り、通常は…

ウド Aralia cordata

道端から林の中まで見られ、山菜としてよく知られる植物。 球状に集まって多数の小さな花が咲いています。 先端の方には両性花が咲くようで、はじめのうちは写真のように雄しべが目立ちます。 その後、咲き進むと花弁と雄しべは落ち、雌しべが発達してきます…

アメリカオニアザミ Cirsium vulgare

最近、補修工事された池の畔に咲いていた花。初めて見ることができました。 草丈は1mちょっとという感じ。総苞の部分が大きくて花との間にくびれがある面白い形。 茎には翼があります。 葉は羽状に切れ込みトゲがあり、いかにもアザミの仲間という感じのす…

不明のイヌホオズキ類の一種 Solanum sp.

全体の感じはアメリカイヌホオズキのように見えるのですが、葉の裏が葉脈を残して紫を帯び、果実が黒く熟さず緑色のままです。 葉の裏の様子。 このように「葉脈を残して」紫色を強く帯びます。 これは発芽させてみたものですが、双葉の段階ですでに葉の裏が…

ヤブガラシ Cayratia japonica

道端の草地~林縁、そして民家周辺などどこでも見られるブドウ科のつる植物。 今まで気づかなかったのですが、花弁の縁がスリッパ?ポケット状になっているようです。 この点について書かれている情報が特に見当たりませんが、不思議な形だな~と思いました…

ハマゼリ Cnidium japonicum

海岸の岩場に咲く小さな花。セリ科の花は肉眼には小さいけれど、写真に撮ると可愛らしいことが多い気がします。内側にカールした花弁に紫色の葯がいい感じ。 小さいですが複散形花序で総苞と小総苞があります。 岩の隙間に生えている様子。白っぽい部分が咲…

アシタバ Angelica keiskei

海岸に育つセリ科の花、というより野菜として有名。 セリ科らしく複散形花序ですが、総苞はないようです。そこに合わせてないのでわかりづらいですが小総苞はあります。 花色的には目立たない花ですが、花序が大きいので存在感があります。 茎も非常に太く、…

メヤブマオ Boehmeria platanifolia

林縁に見られるイラクサ科の植物で、ひも状の細い花序を伸ばします。 茎の上部は雌花花序で多数の雌花が球状になってついています。 似た花ヤブマオと比べると花序がほっそりしているのが名前の由来であり、特徴です。 雌雄同株で、下部の方には雄花がつくと…

ヌルデ Rhus javanica var. chinensis

林のようなところに限らずあちこちで見られるウルシ科、落葉小高木の花。 大きな円錐花序に多数の花をつけます。 雌雄異株で写真の雄花は花弁が反り返り、飛び出た雄しべが可愛らしいです。 写真はないですが、雌花は反り返らないようです。 撮れました↓ 梅…

オオブタクサ Ambrosia trifida

河原などによく見られるキク科の花、長く伸びた総状花序がよく目立ちます。 草丈は2mを超えるものも多く、他にも背の高い草たちが多い秋にあってもかなり大きいです。 そんな大きな株ではさすがに高すぎて花が撮れないので、一枚目の写真はこういう株で撮…

コシロネ Lycopus cavaleriei

湿地に生えるシソ科の植物です。名前の由来は、小さい「シロネ」で根が白いことからですが、別名には「サルダヒコ(猿田彦)」という興味深い名前があります。しかし、そちらの由来は不明のようです。猿田彦という神様がいるのでガガイモのように何かそうい…

ツルボ Scilla scilloides

道端の草地に生えるキジカクシ科の花。 総状花序に多数の花を咲かせます。 群生した様子もいいですが、個々に花を見てもなかなか綺麗な花です。 葉の幅は5mm前後。 ツルボの海岸型変種にハマツルボ( var. litoralis )というものがあるそうで、ツルボよ…

オオマルバノホロシ Solanum megacarpum

葦などが生える湿地の縁に咲いていた花。 初めて見た花です。たまたま「たしかここにイシミカワが生えていたな~」と確認しようと思ったら草刈りで葦などと一緒にイシミカワは刈られていたのですが、あらたに露わになった縁にこの花が咲いていました。 花冠…

ヒヨドリジョウゴ Solanum lyratum

林の縁などに見られるつる植物でナス科の花。花冠が強く反り返りバドミントンのシャトルみたいです。 反り返る前の花。花の中心に緑色の斑点があります。 全体に柔らかい長毛が密生しています。似た仲間とはこの点で区別がつきやすいです。 先の方の葉は切れ…

センニンソウ Clematis terniflora

林縁などに見られるキンポウゲ科の花で、花がびっしりと咲くのでなかなか見ごたえある綺麗な花です。 花弁に見えるのは萼片で十字型の花をしています。 道路の植栽を覆うように咲くセンニンソウ。 葉は3~7枚の奇数羽状複葉ですが、小葉の出る間隔が間延び…

チョウジタデとウスゲチョウジタデの比較。

チョウジタデ Ludwigia epilobioides ウスゲチョウジタデ Ludwigia epilobioides ssp. greatrexii チョウジタデ 湿地や水田などに見かける花で「タデ」と付きますがアカバナ科の花。 また「チョウジ」はフトモモ科の植物を指し、それに果実が似ていることか…

ニラ Allium tuberosum

道端の草地だけでなくアスファルトの縁石沿いにも見かける花。 だいぶ昔に大葉ニラという品種のニラを蒔いて育てたことがあり、写真は自宅で撮ったものなのでその大葉ニラとも思われるのですが、以降種子で増えたりしているので、すでに大葉ニラという栽培品…

ナンバンカラムシ Boehmeria nivea var. nivea

道路沿いで見かける2m近い大きな植物。 上部の方で垂れ下がるような花序に咲く雌花。雄花は下の方に咲くと思われますが、気づけませんでした。 (追記:2017年、あらためて見てみましたが、雄花花序は見当たりませんでした。) (追記:別の場所で雄花…

ワレモコウ Sanguisorba officinalis

道端の草地に生えるバラ科の花。先端の方から咲いていきますが、花弁はなく萼片が4枚の小さな花の集まり。 開いている花は雄しべが4つ見えます。蕾の花は正面からみると「+」となっているのが面白いです。 アイウエオ順だとおそらく一番最後になる花の名…

タカトウダイ Euphorbia pekinensis

道端の土手で見かけるトウダイグサ科の花。 杯状花序には4つの黄色っぽい腺体があり、その中に複数の雄花がそれぞれ雄しべを一つずつ持っています。同じくそこから飛び出ている雌花の子房にはイボのような突起があり、その先に雌しべが残ってみえます。トウ…