チオノドクサ Scilla luciliae
(2017年4月上旬)
春に花を咲かせるキジカクシ科の球根園芸植物。
チオノドクサという名前は和名のような響きもありますが、属名 Chionodoxa から。ただし、現在では、 Scilla 属、或いはその節 Scilla sect. Chionodoxa と分類されていることが多いようです。
暑さにやや弱いものの耐寒性は強く、植えっぱなしでも良く育ちますが、環境のせいかいまいちだったので昨年から鉢植えにしました。しかしながら、あまり球根を充実させられていなかったようで、少ししか咲いていません。(ずいぶん子球は増えたのか、芽だけはたくさんでましたが。)
写真のものは草丈5cmもない程度。(日当たり良)
(2017年4月上旬)
以前の露地植え時は草丈10数センチといったところでした。(日陰になりやすい場所)
花被片は6枚。
花色の基本色は青紫系と思われますが、写真のものもそうですが、園芸品種により白~ピンクなどがある。
花は上向きに咲きますが、一つ前の画像のように環境によっては横向きにも咲く。
また、うちでは花は単生ばかりなのですが、充実していれば花数2~3個程度の総状花序を形成するようです。
似た花に、見たことがありませんが Scilla forbesii というものがあり、そちらは少しだけ花が小さいものの花序の花数は最大10個程度と多く、草丈も30cmくらいまでなるようです。
雄しべの花糸は長短あり、へら状で幅が広い。
花の終わりごろの様子。中心に雌しべ1個が見え、その周囲には密腺がある。
花径は3cmくらい。
花被片基部は合着し、短い筒状部がある。
葉は2~3枚。谷折り芳香にそっていて、先端の方は少し合着部分があり鈍い。
周辺には花を咲かせているものよりもやや長い線形の葉がたくさん出ていますが、分球した若い球根から出た葉と思われます。
その他、成葉に近い形状ながらやや小さいものもある。花を咲かせるには至らない段階のものだろうか。