Familiar Flowers 2

身近で咲く花たち。

2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ノササゲ Dumasia truncata

林の中で見かけるマメ科のつる植物。 淡い黄色の蝶形花を多数つけます。 萼筒は無毛で萼歯は見えないようです。 葉は3出複葉、小葉は長い三角状で葉脈に沿って白っぽく、特徴的で見つけやすいです。 葉の裏には毛が疎らに見えます。 周辺にたくさん株自体は…

ハマゴウ Vitex rotundifolia

海岸の砂浜、砂利浜などで一面に広がるように咲くシソ科の花です。 上向きに口を開いたような花をしています。 蕾の状態(6月末) 葉は茎に対生につき、茎も葉も白くて細かい毛に覆われています。さわると柔らかな質感。 葉裏は白っぽい。 こんな姿ですが落…

サジガンクビソウ Carpesium glossophyllum

林の中などやや陰った場所に咲く花。派手さはありませんが独特な雰囲気があります。 舌状花はなくこうして下向きに咲くので人にはあまり相手にされませんが、きっと必要とする昆虫などにはいい感じなのでしょう。 草姿はとてもシンプルです。根生葉が花期に…

テリミノイヌホオズキ Solanum americanum

道端に咲くイヌホオズキ類の一つです。花は小さく平開しても1cmに満たない程度。雄しべの葯は短く1.5mm未満(写真のもの1mm強)丸っこい団子状に見えます。花色は秋~初冬でもほぼ白のままです。 ちなみに、他の仲間との比較については別記事(ペ…

ウリクサ Lindernia anagallis

公園などで、苔が生しているようなやや湿った場所で見かける小さな花。 7mm程度の小さな花のわりに色鮮やかな紫色をしているので意外と目立ちます。 花柄がすっと伸び横向きに咲く。 株元では四方に分岐し這い広がります、なので草丈はほとんどありません…

アキノタムラソウ Salvia japonica

明るい林やその縁で見かける花。花冠に少し長めの毛と腺毛が生えているのが見えます。 変わった名前がなんとも気になるところですが、由来は不明のようです。 上唇に沿う位置にある雄しべの葯が目のように見え、ちいさな生き物のようです(笑) ナツノタムラ…

クサネム Aeschynomene indica

畦や湿地、川原といった湿り気のある場所に育つ花。 葉は偶数羽状複葉で小葉は多数。この葉の様子が名前の由来で、ネムノキに見た目が似ているだけでなく同じように夜は閉じるようで、樹木ではないのでクサネム。 理由はわかりませんが、たまにこういった面…

ヨツバムグラ Galium trchyspermum

道端に生えるヤエムグラの仲間。黄緑色の花は花径1mm程度。 名前の通りで葉が4枚輪生します。 長さ8mmくらい。(6mm~15mm程度とされる。) 幅は3mmくらい。(3~6mm程度とされる) 似た花でヒメヨツバムグラは長さが12mm、幅が2…

オオバノヤエムグラ Galium pseudoasprellum

林の縁などで見かけるヤエムグラの仲間。1.5mm程度の小さな花は下向きに咲くものがほとんどでした。 小さいだけでなく、日当たりがよくない場所に咲くため光量も足りずなかなか綺麗に撮れません。 果実は2分果で上向きに曲がった鉤状の毛が密に生えて…

イヌトウバナ Clinopodium micranthum

林の中などやや日陰で咲くトウバナの仲間。 花色は白にやや淡紫色が入ります。萼には長い毛が目立つ。花序の間につく葉が長くて目立つことが多い。 葉は卵形~狭卵形で鋸歯がある。 葉は対生で葉柄が長い。 葉の裏にははっきりと腺点が多数あります。 茎に毛…

ワルナスビ Solanum carolinense

道端に見られるナス科の花で花径3cmほどあり、花色は白から~紫を帯びたものまであります。 葯がバナナのように見えますが、Googleフォトで「バナナ」で画像検索したら出てきたので間違いないようです(笑、というかそういう自動タグ検索でなく、説明欄の…

エゾミソハギ Lythrum salicaria

草丈はけっこう高くなり、人の背丈ほどにもなります。7~8月くらいに紅紫色の花を穂状に多数咲かせます。 三型花柱性で短花柱花、中花柱花、長花柱花の3タイプの花があります。このような仕組みは自家受粉を回避する仕組みのようです。この写真の花は中花…

シロバナサクラタデ Persicaria japonica

湿地に生えるタデ科の植物で、基本的に枝垂れるように長い穂状の花序が伸び花は上向きで、完全に開かない咲き方をしています。 異形花柱性で長花柱花と短花柱花の2タイプがあり、写真は短花柱花。 こちらは雌しべが花被より長く出る長花柱花。花柱が2分岐…

ガガイモ Metaplexis japonica

道端の草地などに生えるつる植物で、ふわふわした毛の生えた個性的な花をしています。 古事記にも登場する植物で、大国主(オオクニヌシ)の国造りに協力した少名毘古那(スクナヒコナ)という小さな神様がこのガガイモの果実で作った船で海の彼方からやって…

ヤブマオ Boehmeria longispica

用水路沿いや草地に見かける植物で、長いひも状の花序を葉腋から長く伸ばします。 写真は家に生えてくるもの。 雌花花序。雌雄同種だそうですが雄花花序は見当たりません。 (追記: 2017年は雄花花序が出ていました。下の方に追加画像。) 単為生殖する…

クズ Pueraria lobata

普段は大きな葉ばかりが目につきますが、7~9月ごろにかけてとてもフルーティな甘い香りのする花を咲かせます。 花色も美しいと思います。 蕾の色も綺麗。 葉は3出複葉でとても大きく、よくまるごと樹木に覆いかぶさっている姿も目にしますが、茎(つる)…

ヘクソカズラ Paederia foetida

つる性でいろんなところで絡んでいるのをよく見かけます。 けっこう花の様子に変化があります。 花冠の5裂した裂片が長めで縁が大きくフリル状になったヘクソカズラの花。 写っている花だけでなく、この株の花はみなこのタイプでした。 赤味の強いタイプ。…

シロネ Lycopus lucidus

草丈は1m超えるほどにもなる大型の植物ですが、周辺環境にはもっと大きな植物が多いので、そう目立つ大きさでもなかったりします。 花は小さく花径4mm程度、葉腋に固まって付き目立つ花ではありませんがこうしてよく見ると紅紫色の斑点がなかなかいい感…

ハルタデ(とオオハルタデ) Persicaria maculosa s.l.

ハルタデは時期により外見(主に大きさ)に差があり、6月くらいまでに見られるものは小~中型ですが、7月以降に咲くものはオオイヌタデのような大型のもの(オオハルタデ型)を見かけるようになります。 まずは家に生えてきたもので、開花したのは6月。 …

ラセイタソウ Boehmeria biloba

和歌山県~北海道南部の太平洋側の海岸に生える植物。雌雄同種で茎の先の方に雌花花序をつけ、それより下(茎中間あたり)に雄花花序がつきます。 写真中央、先端の次の節あたりにから短く出てるのが雌花花序。右端あたりに見えるのが雄花花序。 たくさん密…

クコ Lycium chinense

道端に普通に見られるナス科の落葉低木で、艶消しのような落ち着いた紫色の花を咲かせます。 ドライフラワーのような感じで落ちずに残っている花。 枝には鋭い刺が多数生えています。稜があるのが見えます。 葉は互生ですが束生状に多数の葉が出ている。 秋…

メノマンネングサ Sedum japonicum ssp. japonicum var. japonicum

花の様子 道端に生えるセダムの一種で似た花タイトゴメより一回り大きい姿をしています。 (追記:下の方に花序の様子を追加。) うちのあたりでは海岸の岩場に生えるものはタイトゴメのみで、道端や建物周辺の人工的な場所ではタイトゴメ、オカタイトゴメを…

ヤマユリ Lilium auratum

林の中など生え、7月に花径20cmくらいある大輪の花を咲かせます。 オレンジ色の筋が特徴で、周囲に紅紫色の斑点があります。 花には強い芳香があり、周辺を漂います。 かなり遠くに咲いていても立派な花はよく目立ちます。 カサブランカをはじめとした…

オニドコロ Dioscorea tokoro

林の縁などに生えるつる性の植物。雌雄異株。 黄緑色の小さな花は派手さはないですが意外と愛らしい。写真は雄花花序。 こちらは雌花。花柱は3つに分かれ、雄しべがあるようですが花粉の出ない仮雄しべ。 葉腋から数本の花序が出ています(雄株)。雌花花序…

イヌザンショウ Zanthoxylum schinifolium

林縁などに見られる落葉低木で、サンショウに似ているものの香りがあまりないということが名前の由来。 雌雄異株で写真は雄花。てっきり花弁というより萼片で花被片が5枚と思っていたのですがちゃんと別に萼があるようで、黄緑色の花弁は5枚で雄しべも5つ…

クワクサ Fatoua villosa

雌花 雄花 道端に普通に見られる植物で、桑に葉が似ていることからクワクサです。自身もクワ科なのでたしかに似ています。 花は葉腋に固まってつき、雌花は1枚目のように雌しべが飛び出していることでわかりますが、花としてはちょっと分かりづらいです。雄…

ヒメマツバボタン Portulaca pilosa

日当たりのいい道端に咲きます。園芸植物でいうポーチュラカ、マツバボタンの仲間ですが(ポーチュラカというのは属名)、1cm程度の小さな花です。 まだ花期が始まったところなので、花数も少な目。といってもさすがにびっしり咲くわけでもないですが。 …

ザクロソウ Mollugo pentaphylla とクルマバザクロソウ Mollugo verticillata

ザクロソウ(M. pentaphylla) クルマバザクロソウ(M. verticillata) 共に道端に見られる3mm程度の小さな花です。花被片は5枚(花弁ではなく萼片が花びら状になっている)で整った花形。 ザクロソウの葉。 光沢があり、触るとぬるっとしたような感覚が…

セリ Oenanthe javanica

春の七草の一つ。湿地や畦など湿り気のある場所に生えます。 花はセリ科に多い形で、複散形花序。細い小総苞片(小花序の下のもの)が写真でも見えますが、総苞片はないようです。 葉は1~2回3出羽状複葉。 4つの稜があり、角ばった茎をしています。確認…

カワラナデシコ Dianthus superbus var. longicalycinus

いわゆるナデシコといえばこの花のことで別名ヤマトナデシコとも。 道端の草地や河口岸、海岸付近の草地などに咲く花ですが、性質は強いので種さえ飛べば道路の縁石沿いにも咲いていることもあります。 花径は4cmくらいで花弁の先は繊細に裂け、基部のあ…