Familiar Flowers 2

身近で咲く花たち。

ナワシロイチゴ Rubus parvifolius

花の写真1

道端の草地に見かけるバラキイチゴ属の花。草地や土手に這うようにしていますが、落葉小低木。

 

咲き始めの花1

咲き始め、花弁が直立したままで上部の隙間から雌しべの柱頭だけが見えています。

 

咲き始めの花2

多数の雄しべの花糸が花弁の隙間から見えますが、葯は隠されています。

 

少し咲き進んだ花の様子

それより少し咲き進んだと思われるこの花では、雄しべが一部見え、葯が開いているように見えます。

最後まで花弁は開くことなく、このあと落ちてしまいます。

 

花弁が落ちた花の様子

全ての花弁が落ちたあと、雄しべの葯も完全に外に出ます。

花弁があった頃は反り返っていた萼裂片が、再び花弁の代わりでもするかのように、開いていました。

これは自家受粉を避ける仕組みのようです。せっかくいい色をしているのだから花弁が開いたら可愛らしいかもなんて人間目線では思いますが、いろいろ都合があるんだろうと思います。

 

花の大きさ

この状態の様子で反った萼までいれて1cm程度。

 

葉の様子

葉は3出複葉で、縁は欠刻状の重鋸歯。

 

頂小葉の柄

頂小葉の柄は長く、軟毛の他にトゲもある。側小葉の柄はごく短い。

 

頂小葉の葉裏

頂小葉の葉の裏の主脈上にもトゲ。側小葉の裏にはトゲはないようでした。

 

花序の柄

茎

花序の柄や茎にも軟毛とトゲがあります。

 

萼の様子

蕾のときにも確認できますが、萼の裏側にも刺が少々。

 

果実の様子

(2016年7月上旬)

果実は集合果。かなり美味しそうに見え食べることもできますが、甘くもなければ酸っぱくもなく美味しくはありませんでした。でも、美味しいという情報もあるようで、生育状況によって違うのでしょうか。