イタチハギ Amorpha fruticosa
道路や河川沿いの土手などで見かけるマメ科の落葉低木の花。
マメ科の花は蝶形花が多いですが、旗弁のみの変わった花をしていて、雄しべが突き出ています。
雌しべはどこだろう?と思って花序の上部の咲き始めの花を見ると、雌しべは雄しべより先に出ていました。
花糸と花柱、葯と柱頭が同じような配色。
当年枝の先に花序がついているようですが、たいてい3つずつのようでした。
蕾を見ると小苞らしきがあるようです。花の写真をあらためて見ると、雌しべだけが出ているものには小苞があるようですが、雄しべが完全に出たものでは見当たらないので途中で落ちてしまうのかも。
葉は奇数羽状複葉で側小葉は10対くらいまでつくようです。
小葉の形は長楕円形で、少々基部付近の方が幅があるものもある。
長めに見えるものを測って、4cmほどでした。
小葉の両面や縁、葉軸ともに有毛。
小葉の柄の基部に小托葉がある。
ほぼ無くなっているようなものもある。
葉柄基部に2対の托葉がある。
若い枝は有毛。葉は互生。
細めの幹の樹皮の様子。
太めの幹の樹皮の様子。
幹の様子。
名前の由来は、花序の様子をイタチの尾に見立てたものだそうです。
イタチは動きが素早いので実際にまじまじと尻尾をみることはなかなか無いですが、画像検索で見ると色合いは似てるかも。
人の気配を察知したか何かに驚き、急いで茂みの中へと隠れたその瞬間の尻尾といったイメージが浮かびました。
(追加画像)
(9月下旬)川沿いで見かけたイタチハギ。
果実が出来ていました。
だいたい1cmくらいの豆果で表面にイボ状のものが見えます。