テイカカズラ Trachelospermum asiaticum
林の縁などで見かけるつる性の常緑低木でキョウチクトウ科の花。
名前の由来は、金春禅竹の謡曲「定家」などにある「藤原定家が死後に、(思いを寄せていた)式子内親王の墓に葛となって絡みついた」という伝説からだそうです。
おどろおどろしい感じもありますが、話としては面白い由来を持つ花です。
5つの花冠の裂片は捻じれて風車のような花をしています。
中心に雄しべの葯が集まっているのが見えます。雌しべはずっと奥まったところにあるようです。
筒部は黄橙色をしています。
似た花にケテイカカズラ(var. pubescens)という変種があるようで、花筒上部の広くなった部分の長さと下部の長さがほぼ同じ長さをしているそうです。他に特徴はいくつかあるようですが、花柄や葉裏に毛があることで「ケ」とつくようです。
花柄は無毛。
蕾の様子。
葉は大小あるようですが、写真のもので4cmほど。表面に光沢があります。
葉の裏も無毛。
若い枝には毛が生えています。
(2016年10月下旬)
果実は細長い袋果をしています。熟すと中から種髪のある種子が出ます。
(2016年10月下旬)
こちらはボクシンググローブのような形をしていますが、果実が虫こぶになったもののようです。