デンマークカクタス(クリスマスカクタス、シャコバサボテン) Schlumbergera
12月に花を咲かせるサボテン科の園芸植物。
よく耳にする名にカニサボテンやシャコバサボテンがありますが、
現在、流通の主流は、カニサボテン S. truncata と シャコバサボテン S. russelliana の交配品である S. x buckleyi にさらに他の種を交配したものとのこと。
流通名や一般的な呼び名としては、デンマークカクタスやクリスマスカクタスなどがあります。
デンマークカクタスといっても原産はブラジルで、改良盛んなデンマーク経由で日本にきたことからそう呼ばれています。また、クリスマスカクタスというのは、その名の通り、クリスマス頃に花を咲かせることからです。
うちの花の開花期は例年12月初めころからクリスマス頃までなのでクリスマスカクタスとしては少し早め。(掲載画像はいずれも少し以前の撮影)
因みに、カニサボテン S. truncata の花期はクリスマスサボテンよりやや早めということでクリスマスカクタスには含めず、あえてカニサボテンとして区別したり、英語では Thanksgiving cactus などとも呼ばれるているそうです。( Thanksgiving は「感謝祭」)
うちの花は、花期の点では S. truncata に近いようです。
とはいえ、個人的にもそうですが、深く考えずに総称としてシャコバサボテンと呼んでいることも多いと思います。
花は茎頂に水平~垂れ下がるように咲きます。
S. truncata 系のグループでは、花は水平~上向きなのが一般的だそうです。
一方、S. russelliana との交配種 S. x buckleyi では水平~下向き。
英語版の Wiki など参考にした情報なのですが、そこに掲載されている truncata グループとして掲載されている画像の花は特に水平以上という傾向は感じられないので、すっきりしない情報ではあります。
雌しべの柱頭は多数の雄しべより先にあり、花柱、柱頭ともに赤い。
花粉は黄色。
S. truncata の花粉は黄色。
S. russelliana や S. x buckleyi の花粉はピンク色。
見た目は完全な黄色というよりクリーム色よりですが、S. tracata の特徴に近いと言えます。
花は上下非対称。
花の長さは6cm前後。
筒状に重なりあった多数の花被片の先はそれぞれ強く反り返る。
(10月下旬)蕾が出来た頃の様子。
9月上旬頃に、先端の茎節を摘み取ることで、それぞれの茎頂に揃って蕾が付きやすくなるといわれ、そうしています。
ひとつの茎節の長さは3cm前後。
茎節の翼の縁には数個の突起があり、尖りが強めのものもあれば、丸みが強いものもある。
S. truncata は尖りが強い特徴なので、この点では一致しない。
茎節は分岐する。
下部は木質化。
耐寒性はやや弱く日中は屋外でも平気ですが、霜に当たるとダメにしてしまいます。
昨シーズン、夜間室内に取り込むのを一日忘れてしまい、瀕死の状態に陥りましたが、株元や根は助かったようで復活しました。