チェリーセージ ホットリップス Salvia microphylla 'Hot Lips'
初夏~秋(一番暑い時期は除く)にかけて咲くシソ科の園芸植物で、全草に芳香があるハーブの一種。
花の半分ほどが赤くなるのが 'ホットリップス' の特徴。(赤色の帯び具合は一定ではなく、全体に染まるものから全く染まらないものもある)
初夏の頃はこうした紅白の花をよく見かけるものの、さらに気温が上がってくるとほとんど白い花ばかりになります。
ただ、検索して調べてみると「暑くなると赤一色になる」という説明がなされているものをけっこう見かけました。
そうだとすると不思議なのですが、環境的要因や個体差などがあるのでしょうか。
自宅の花は最近も白い花が多い。
他所の花をみるとけっこう紅白の花が多いようでした。
上唇は雄しべ全体と雌しべ(2本)の花柱を包むように巻いていて、鳥の頭のような様子。
上下に分かれた柱頭が上唇の先端に飛び出しているのが目に付きます。
内部には薄っすらと雄しべの葯が透けて見えます。
上唇を下から見た様子。
雄しべが包まれたままではどうやって受粉しているのか不思議ですが、見ている限りでは散り際まで露出していないようでした。
なんらかの昆虫が来訪すると上唇が開いて出てくる仕組みでもあるのかもしれないという気もしますが、今の所、雄しべが出てきた様子は確認できていません。
萼筒はやや扁平。
裂片は浅く、上部に1個、下部に2個。
花は花序軸にたいてい2つずつ対に付く。
葉は対生し、やや三角状の卵形で、縁に鋸歯があります。
両面とも微毛があるように見えます。
茎はよく分枝が出ます。
下向きの細かい毛が多い。
古い茎は木質化し、一部は冬も枯れずに残り、春になると再び芽吹きます。
花が散った後にもしばらくは萼筒だけが残っていますが、やがて萼も落ちてしまいます。
中には一応4分果がありましたが、熟していないようにも見えますがどうなのか。
これまで、種子でひとりでに増えたりする様子は確認したこともないので、園芸品種ということもあって種子は熟さないのかもしれないし、受粉がうまくいっていないのかも?(雄しべが出ている所を見たことがないので)