マリーゴールド Tagetes erecta
花壇などによく植えられているキク科の園芸植物。
土壌線虫対策に畑に植えられることもあり、それ用の園芸品種もあるようです。
写真のものは園芸的にはフレンチ種(フレンチマリーゴールド)と呼ばれる花で、和名/別名にはあまり一般的でないですが、コウオウソウやマンジュギク、クジャクソウなどがあります。
他では、花が大きく高性種のアフリカン種(アフリカンマリーゴールド、和名センジュギク)があり、その両者の交配種もあります。また、身近で栽培されている様子を見かけたことはないと思うのですが、より葉が細かく小型の花のメキシカンマリーゴールド(和名ホソバコウオウソウなど)というものもあるようです。ちなみに、いずれも原産はメキシコ。
(2018年9月中旬)
初夏~秋まで花をつけます。
かなり乾燥するようなところでも強く、広く野生化して広がるほどではないですが、栽培されている周辺の道端などにこぼれ種で育ったものなども見かけることがあります。
頭花の径は3~4cm前後といったところで、園芸品種にもよるかもしれませんが、花色や舌状花の数は同じ株内でも変化することもあります。
幾重かの舌状花の中心にはいくつかの筒状花があります。この写真は筒状花が蕾の状態。
開花した筒状花の様子。
筒状花は両性花ですが、どうも雄しべの葯筒は花の奥の方にあるようで、それを抜けてきた雌しべの柱頭しか見えないようです。
総苞の片側が虫食いに合っていた花の筒状花の様子。
筒状花の花冠裂片は細く5つで、縁に毛が見えます。
子房上部には冠毛がみられました。
総苞片は基本的には5つですが合着しています。
頭花には長い花茎がある。
葉は羽状複葉。
小葉には鋸歯があります。
葉表にも少しだけ見られますが、特に葉裏では目立つ腺点があります。
両面ともにほぼ無毛。
茎の様子。
(2018年9月中旬、果実の様子3枚)
果実が熟す頃には総苞の基部から折れるように下を向く。
中には痩果が多数。淡褐色の部分は冠毛。
痩果は長さ1cmほどでした。冠毛もほぼ同じくらい。