オオミツルコケモモ Vaccinium macrocarpon
クランベリーと呼ばれるものの一つで、秋に酸味のある果実をつけるツツジ科の常緑小低木。
地植えでは、つる状のシュートが地面を這いまわり広がります。
花は直立する茎に2~6個ほど咲かせます。
ツルコケモモ(V. oxycoccos)は1~4個と平均的には少ないようです。
当年枝の基部寄りにある葉状の苞葉の葉腋から花柄が伸び、俯き花を付けます。
花序の先にシュートが長く伸びていますが、ツルコケモモの場合は稀なようです。
花弁は4枚。シクラメンのように強く反り返ります。花色は白~ピンクで変化があります。
雄しべは花糸に微毛があり、長く筒状に集まっていますが、雌しべの細い花柱は、その間から、さらに長く突き出します。
花弁の長さは8~9mmといったところ。
小さな萼裂片が4つあり、縁か内側に毛があるようです。
花柄には微毛があり、花柄の中間~上側の位置に1対の鱗片状の小苞があります。(葉状の場合も)
ツルコケモモではこの小苞が中間~下側の位置につきます。
花柄の基部の苞葉。
当年枝にも微毛がある。
当年枝の基部付近には鱗片状の葉がいくつかある。(ない場合もある)
葉は互生し、形状は主に長楕円形で先は鈍く、革質で艶があり、全縁。
若い葉では縁に毛が見られますが、そのほかは無毛。
葉裏は白っぽい緑色で無毛。
縁は僅かに外に巻いていて、茎に沿うように短い葉柄があります。
ツルコケモモの葉の縁は、もっと強く巻く傾向があり、葉の形状が卵形~披針形のような先端に向かって細くなる形が多いようです。
葉の大きさは写真のもので1.3cmくらい。
若い葉の様子。縁に毛がある。
古い茎の様子。
(2007年7月中旬)
果実は秋に赤く熟し、計測していませんが、ツルコケモモより平均的にやや大きいようです。