オモト Rohdea japonica
古くから観葉植物として鉢植えや庭植えで栽培されてきた、キジカクシ科の常緑草本。
オモトに限ったことでもないですが、常緑の葉を持つ植物には、なにか神秘的な力があると考えられ、縁起物としても栽培されることも多いです。
個人的には身近で、野生のものは見たことはありません。
野生の自生種は北限が宮城県とする情報もあれば、関東だったり東海地方だったりしますが、いずれにせよ暖かい地方(環境)の林床に育つのだろうと思います。
5月頃、穂状花序を出し隙間なく花を咲かせます。
花序は写真のもので3~4cmといったところ。もう少し長いものなど色々あるかもとは思います。
花序の柄は太くてがっしりしています。
こちらは花被の色の黄色味が強い。
雄しべは6本。雌しべの柱頭は3つに割れています。
花被は3数性でいくと6裂が基本と思いますが、5裂になっているものもあるようでした。
よく見ると、花の下に小苞があるのが見えます。
小花の径は6~7mm程度。
葉は根生し艶のある革質で、長さは写真のもので長い葉は27cm程度。
園芸品種は多数あり、より短いもの(数センチ)もあれば、長いもの(4,50cm)もあるようです。また葉の波打ち具合や斑入りのパターンも様々。
(2017年3月下旬)
これは以前、庭植えのものを鉢植えにしようと掘りあげたときの様子。
太い地下根が横に伸び、所々から芽を吹きます。
(2015年9月上旬)若い果実の様子。
あまりいい感じでたくさん実を付けたことはありませんが、果実は液果で球形、熟すと赤くなります。