ハマベマンテマ Silene uniflora
園芸栽培されるナデシコ科の海浜性植物で、葉をつける茎はあまり高くならずマット状に広がり、花の咲く茎は斜上します。
別名では、萼筒の膨らんだ様子からホテイマンテマとも呼ばれます。
原産地はヨーロッパの大西洋岸、バルト海沿岸などで耐寒性があります。
花弁は5枚で深裂。花弁の色は写真のものより白っぽいものもあるようです。
雄しべは10本。雄性先熟で、はじめ雌しべは短い。
花糸の上部は紅紫色を帯びています。
雌しべが伸びた雌性期の花。
雄しべは葯が開いて花粉を出し終え、花糸はだらんとしています。
花柱は写真では4本見えますが、3本のものも見られました。
花柱には微毛が見られました。
花弁が落ちたあとに残った雌しべの様子。
午前中(朝は除く)は、花が萎れたように花弁が巻いています。
具体的に何時ごろから開いているのかは未確認。
萼筒は先が三角状に浅く5裂し、鍾形に膨らんでいます。
網目状に紅紫色の脈があります。
花径は2.5cmくらい。
萼筒は1.2cmくらい。
花は集散花序に1~5個程度。
葉は対生し、質は少し厚みがあり硬い。
茎葉ともに少し粉白がかった緑色。
葉先は尖り、葉の縁には細かい刺状の突起がありますが、多いもの少ないものあるようです。
葉の両面、茎ともに無毛。
葉の長さは長めのものを測って2.5cmくらいでした。
地際で多数枝分かれしています。根生葉はない。
若い果実の様子。
花後も萼筒は残り、その内部に果実(蒴果)が入っています。