リュウキュウツツジ Rhododendron x mucronatum
庭木として植えられるツツジ科半常緑低木。
モチツツジとキシツツジとの交雑種といわれますが、キシツツジの変異の1形という見方もあるそうです。そういわれてみるとモチツツジだからこその要素が特に見当たらないような気もします。
樹高はあまり高くならず、横に張る性質があるようです。写真の様子は地面に這うように伸びた枝に咲いた花。
片親とされるキシツツジの自生環境は、日当たりのいい渓谷の岩場などのようなので、やはりこういった性質があるのではないかと思います。
花冠は漏斗状で5裂。雄しべは10本。
花色は白のものは、シロリュウキュウと呼ばれることがあります。
花の大きさは、写真のもので横に測って7cmくらいでした。
見た目の印象より意外と大きな数値だったのですが、比較的、花冠が浅くよく開くせいかもしれないと思いました。
上向きに湾曲した長い花糸も特徴。
花冠が浅く開くことも手伝って、雄しべは花冠から飛び出していて目をひきます。
花糸の下部の方には微毛があります。花冠内側にも微小な毛状~突起状のものが見られました。
萼片にはヒラドツツジ系で見られるような、長毛でなく、腺毛(腺毛にも長短が見られますが)が密にあります。また、萼片はあまり開かず花冠に沿い、先端は内側を向いている傾向があるようでした。
若い春葉。
有毛で、短い腺毛が混じっています。
冬越えの夏葉の様子。
やはり有毛で短い腺毛が混じっています。
若い枝の毛の様子。
斜上気味の長毛があります。モチツツジは開出だそうで、斜上するのはキシツツジの特徴のようです。
前年枝にも毛があります。
さらに古い枝でも毛が見られたものがありました。
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