オオシマザクラ Cerasus speciosa
よく公園や街路樹として植栽される桜の一つ。
葉の展開とともに開花するタイプ。ヤマザクラと違って葉の色は緑色が目立ち、白色の花と相まって爽やかな印象。
花は桜としては大輪で、4cm超えるのも普通。
雄しべ雌しべの様子。
後半の花は、花弁の基部や雄しべの花糸などが紅色を帯びます。
萼や花柄は無毛。萼裂片の縁には鋸歯があります。
しかし樹によっては萼裂片の鋸歯があまり無いものも見かけました。2枚目の画像は影になっている部分(下側)の裂片には鋸歯があるようです。いずれもあまり芒状に長くなく中途半端な鋸歯。
反対に、鋸歯がないはずのヤマザクラにわずかに鋸歯があるものもありましたが、そうしたものが個体差によるものなのかなどはよくわかりません。純粋なオオシマザクラでなく、混じりけがあるということを示しているのかもしれませんが、これだけの違いで交雑種してたらキリがないので、特に区別せずに考えておきます。
咲き始めは白色でも、蕾のときはほんのり薄紅色を帯びている。
花柄(小花柄)の長さはまちまちですが写真のもので、約2cm。もっと長いものも普通かと思います。
花序の柄がはっきり見えるくらいの長さがあるものが多い。
(2018年5月中旬、以下6枚)
葉は質感が少し厚みがある感じで表面は光沢を感じ緑色が綺麗に見えます。
鋸歯は重鋸歯で、先端が芒状に伸びています。
葉柄の上部や、葉身の基部付近に蜜腺が複数ありました。
托葉の様子。スミレ類でよく使う表現でいうと深裂して櫛の葉状に裂けるといった感じの様子。
果実は楕円形で縦長。長さは1cm強といったところ。
熟すと黒くなります。
樹皮は皮目が横長に筋状になり目立ちます。かなり古くなった株元の樹皮などではあまりわかりませんでした。
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