Familiar Flowers 2

身近で咲く花たち。

ハナカイドウ Malus halliana

花の写真1

庭木や公園樹で見かけるバラ科落葉低木。

下から撮っているので分かりづらいですが、花は2~7個ほどの花柄がぶら下がり下向きに咲きます。(中には横や上を向いているものもある。)

 花の写真2

一重の花

花弁5枚程度の一重で咲いているものと、半八重状に多数の花弁がつくものが混じります。どちらかというと花弁が多いものが多い。

花径は測って3.5cm前後でした。

蕾は花時より濃い色をしている。

 雌しべの様子

雌しべが退化してしまっている花が多いのですが、いくつか探してみると濃い紅紫色の花柱がある花を見つけました。写真では2本しか見えませんが、この花には3本ありました。(正常な様子では4,5本あるらしい?)

雌しべを持つ花はあったものの果たして機能してるかまでは分からないところですが、ほとんどの花では雌しべは退化しているので、果実をつけることは稀なようです。

 

萼の様子1

萼の様子2

萼の外側は無毛。

萼筒部下部は少しふくれ、萼裂片は5枚(ときどき多いものも見られる)。

萼裂片の先端は丸みがありますが、よく見ると小さく突起状。

 

萼裂片 内側

萼裂片の内側には白い綿毛がある。

 

動き出した花芽

(2017年3月中旬)花芽が動きはじめた頃の様子。

花芽は短枝の先につきます。

 

出てきた蕾の様子

(2017年3月下旬)

花芽には花だけでなく葉も数枚あるのですが、この葉は先があまり尖らないか丸く通常の葉とは形状が違うようです。

 

花序の基部の小葉

花期の花序基部にある小葉の様子。

 

花序の基部の様子

開花時の花序の基部の様子です。

赤味を帯び長く伸びているのは花柄です。

ごく短い花序の柄があり、その基部に先の丸い葉が数枚束生しています。そのうちの一つの葉腋から、通常の葉(若葉で赤味の強いもの)が一枚出ています。

 

先の丸い葉の葉柄につく小片

先の丸い葉の葉柄の中間には1対の細長い小片がついているようです。

 

花柄につく小片

花柄には互生して数枚の細長い鱗片がある。

 

若い枝

伸び始めたばかりの若い枝の様子。

赤味を帯び、有毛。写真を見て後から気づきましたが、通常の葉の葉柄にも中間に小片があることもあるようです。

通常の葉の成葉の様子は撮っていなかったので、もう少し先になったら撮ろうと思います。

 

幹の様子

樹皮は滑らかで、ところどころ小さな皮目がある。

 

果実の様子

(5月下旬、果実の様子、2枚)

よく探してみると、果実が出来ていました。ただし、樹全体(2m以下)で2個しか見つかりませんでした。

 

果実の大きさ

果実は球形で5mmくらい。

 

葉の様子

(5月下旬、葉の様子、4枚)

葉は倒卵形~楕円形、先が少し尾状に尖ります。質は革質。

 

葉表 鋸歯の様子

葉表は無毛で、縁には目立たない鋸歯があります。

 

葉裏の様子

葉裏も無毛。

 

葉柄の様子

葉柄上面に溝があり、縁に毛があります。