エドヒガン Cerasus spachiana f. ascendens
公園の植栽。ソメイヨシノの片親としても知られる桜。
開花がソメイヨシノより少し早いために現在は樹によってはほぼ花が散っていたものもあったり、まだ咲かせている樹においてもピークはだいぶ過ぎているようでした。
比較的よく咲いていた樹の花。
こちらは、エドヒガンの枝垂れ品種で一般的には「枝垂れ桜」とも呼ばれるイトザクラ(f. spachiana)です。
学名的にはイトザクラの方が基準の品種とされているようです。種小名の spachianaは、枝垂れるという意味合いですが、種小名を itosakura(そのまま「いとさくら」)としていることもあります。品種名の ascendensは「上へ」といったような意味合いのようです。
ふたたびエドヒガンです。
花弁は5枚で、咲き始めの花弁は白色。多数の雄しべとそれよりやや長い雌しべが見えます。
花径はそのまま測ると2cmちょっとでしたが、エドヒガンの特徴なのかあまり花弁が平開していないので、しっかり開くとすれば2.5cmくらいはあるかもしれません。
後半の花は花糸なども含め、全体に薄紅色を帯びています。
萼筒部がぷっくりと膨れるという特徴があります。
萼裂片縁には小さい鋸歯があります。
また花弁が完全に平開していないのと関連してか、萼裂片もやや斜上し先端が立つような様子をしているようです。
花柄や萼が有毛。
花柄は写真のもので1.3cmくらいでした。
だいたいこのくらいが多くて、あとは右上の方に写るもののようにさらに短いものも見られました。
鱗片も有毛。
花序の柄はごく短いようであまり見えない。
若い葉の様子。
裏面に毛が多い(表は手抜きで未確認)
葉縁は細かい鋸歯が見えますが、重鋸歯、単鋸歯ともにあるようです。成葉になってからはまだ未確認。
葉身の基部付近に蜜腺があります。(無い場合もあるらしい)
樹皮は細かく剥離或いは縦にひび割れ、皮目は目立たないようです。
まだ古くなっていない枝などでは横長の皮目がみられました。
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