ナンテン Nandina domestica
縁起木として庭植えされることが多いメギ科の常緑低木。
写真はほとんど日の当たらない林の中に生えていたもの。その昔植えられたものなのか、どこからか自然にやってきたものかは不明。
花は白色で花弁は強く反り返ります。
6枚あるようですが、落ちやすいので少ないものも多いと思います。
蕾を見ると鱗片状に3枚ずつ何列か萼片が多数ありますが、開花に伴い早々と落ちてしまいます。
雄しべは6つ。
花弁の長さは7mmくらいで、雄しべは5mmくらい。
雌しべは雄しべより僅かに高い。
枝先に大きな円錐花序を出します。
葉は3回奇数羽状複葉。
小葉は小さいですが葉を全体で見るとかなり大型。主に上部に葉がある姿といい環境に適した姿かも。
小葉は卵形で基部は楔形、葉先は尖る。
葉表は無毛。
葉裏は脈上や葉軸に短毛があります。
くっきり撮れませんでしたが腺毛のようにも見えます。
葉軸の側枝基部の様子。表側。
基部がそれぞれ膨らむ。
葉軸の側枝の基部、裏側。
表側より短毛が目立つ。
株立ちになり、樹皮には縦溝がある。
鉢植えのナンテンでの花後の様子。
花後は花弁や雄しべは全て落ち、雌しべが残ります。
ナンテンといえば秋の赤い果実ですが、うちでは鉢植えも露地植えも実をたくさんつけたことがありません。
実が付きにくいのにはいろいろ理由が考えられますが、露地植えの方では調整しようがないので鉢植えでなんとかしたいところです。
日当たりが必要ともいわれますが、他所ではかなりの日陰でたくさん実をつけている様子を見かけますし、今回載せたもののように林の中で育つくらいなので、どちらかというと日当たりより風雨にさらされる環境が問題なのかもという気はします。
(7月中旬)
うちのはその後、果実になることなく結局雌しべはほぼ全てが落ちてしまいましたが、林内のものはだいぶ残っていました。