ハナゾノツクバネウツギ Abelia x grandiflora
公園や道路沿いなどでよく植栽されているスイカズラ科の常緑低木。
アベリアやハナツクバネウツギとも呼ばれます。
写真の株はまだ花が少ないですが、日当たりのいい場所では一足早く花が咲き揃ってきています。
花はやや俯き加減に咲きます。
花冠は白色、またはやや紅色を帯びるものも多く、先は5裂し平開。花冠の内外ともに有毛ですが、内面の方が毛が長く目立つ。全体的に所々に腺点や腺毛も見えます。
雄しべは4本で柱頭が球状の雌しべが1本。
先ほどの写真では柱頭は白色でしたが、こちらの写真では雌しべの柱頭が黄色く見えます。葯も開いて褐色から薄紫色になっているようだし、黄色になった状態が柱頭が活性化している状態でしょうか。そういえば花粉は見られないような。
花径は1.5cmくらい。
花冠の長さは2cmくらい。
萼片の下には細長い子房があり花柄のように見えますが、長さは6mmくらいでした。
萼片は3~4が多いようでした。
3枚のものは、うち1枚は先端が浅く2裂した様子で、2枚の萼片がしっかり裂けずに合着した感じがある。
こちらの蕾では萼片は4枚。
もう少し膨らんだ蕾。
この画像に写る萼片の一部には、先端が浅く4裂というものもあります。
萼片の下の細長い子房の様子。短毛があるようです。
枝先や葉腋から花序が出ます。
葉は卵形で艶があり、ふちには低い鋸歯があります。
葉の付き方は対生しているのが基本ですが、
中には3輪生した枝もありました。
葉裏は腺点があり、主脈に沿って開出した白い毛が主に基部よりで多くみられました。
葉身は長さ2~5cmくらい。
幹は株立ち状になっていて、樹皮は縦に裂けていました。