アメリカキササゲ Catalpa bignonioides
公園で見かけたノウゼンカズラ科の落葉高木。
遠すぎて写真だとあまりわかりませんが、大きな花序をたくさん出しています。
花冠の縁は細かく波打ち、花色は全体的に白色で花冠内部から下唇にかけて紫色の斑紋とオレンジ色~黄色の斑点があります。(この写真では完全な白でなくやや黄色味があるかも。)
似たものにキササゲや、オオアメリカキササゲ(ハナキササゲ)などがあります。
キササゲは花色がもっと黄色味を帯び花はやや小さめ。他に葉裏の毛の様子なども違うようです。
オオアメリカキササゲでは、花がより大きく、花序の花数が10~30くらいとアメリカキササゲの花数20~40に対し少なめのようですが、範囲が重複しているし、そもそも高木の花数をいちいち数えるのは大変そうです。ただ、学名で検索して出てくるオオアメリカキササゲと思われるものの花序は、花数が少ないということもあってか円錐花序の先があまり伸びていない短い円錐花序のように見えました。
ということで、写真ではかなり数えづらいですが蕾を含めた花数は40どころかもっとあるようにも見えるし、花序の形も長い円錐花序に思えるので、アメリカキササゲであろうと判断しました。
よく撮れていませんが、雌しべの柱頭が2裂しています。
雄しべは2本(葯が)見えています。
仲間のキササゲは完全雄しべが2本(下側)と葯のない仮雄しべが3本(下側)らしいので、アメリカキササゲも同じような感じなんでしょうかね。
写真は落ちていた花ですが、せっかくなのでよく見てみればよかったかも。
萼は上下に2つに分かれている。色は緑色~紫色を帯びています。
落ちていた花で測りましたが、花の幅は4.5cmくらい。
縦に測ると4cmくらい。
となりに写るものは萎れ具合が違いますが、それを踏まえてももう少し小さい。
花の長さは4.5cmくらい。
別の花。こちらもだいたい4.5cmくらい。
葉は大きく広卵形で、樹形の印象からもキリのような雰囲気があります。
基部は浅い心形から、切形のような感じ。
落ちていた葉で測って、葉身は20cm弱。葉柄は15cmくらいでした。
葉表は脈上を中心に毛がみられました。
葉裏は脈の白い軟毛が目立ちますが、それ以外の部分にも生えていて、質感はフワフワして感じました。
キササゲでは側脈の基部に褐色の軟毛があるようです。
再び落ちていた葉の葉柄ですが、ほぼ無毛ですが、表側(褐色を帯びている方)で毛が散生していました。(腺毛かも)
樹皮は細かく縦割れし、コルク質。
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(10月上旬、以下3枚)
細長い果実がいくつもぶら下がっていました。
高い位置で測れませんでしたが、見た感じの果実の長さは25cmくらいに思います。
豆果のような見た目ですが、蒴果だそう。
まだ熟しきっていない若い果実。淡い緑色。
おそらく熟したら裂けると思われる部分が稜になっている。
先端の様子。