コバノガマズミ Viburnum erosum
道路沿いの土手(斜面)で咲いていたレンプクソウ科の落葉低木の花。
現在はそろそろ花が終わりに近づいていて、少し前に撮った様子です。
周辺はクズが蔓延っているので見づらいですが、環境的なものかあまり上に伸びておらず横に広がっている感じの姿をしていました。
花序の径はどれもだいたい7cmくらいかそれ以下。
花径は5mmくらい。ガマズミとほとんど変わりないですが、平均するとこちらがやや小さいのかも。
小苞が赤味を帯びています。
花序に星状毛があるかまでよく見えませんが、昨年撮ったガマズミの様子と比べると、長毛が目立つようです。また小苞がガマズミは緑色系でした。
葉はガマズミと比べ全体的に小型。
葉の形は卵形~倒卵形、葉先は特に伸びた様子はみられませんでしたが、尖り具合は葉によって差があるかなと思います。
葉柄が短く、若い枝が赤味を帯びているというのもコバノガマズミの特徴ですが、一番分かりやすい特徴と思われる托葉は探しましたが見当たりませんでした。托葉は必ずあるわけではないようなので、こういうこともあるんだろうと思います。
また、特徴の一つとして若い枝には4稜があるといわれますが、この写真だとそういった角ばった感がでている気がします。ただ、いくつか確認した感じでは実際に触ってもいまいち「稜」とは分かりづらい程度でした。枝によりけりなんでしょうか。葉が対生するタイプ(例えばサルスベリなどが浮かびましたが)によく見られる様子に思うので、ガマズミには無いものなのかというのも気になりますが、未確認です。
葉柄の長さは、4,5mm程度が多く、長く見えたもので6mmでした。
たまに葉身の小さいガマズミも見かけますが、そういったものでも自分が見てる限りでは葉柄は1cmはあります。
葉柄には短い毛や星状毛といった細かい様子はこの写真ではわかりづらいですが、長毛が目立ちます。
葉の基部寄りに大きい腺点が数個あるのはガマズミと同じ。
葉の長さは、4~5cmといったところがほとんど。
毛の様子があまり写らない撮り方ですが、葉表は有毛で質感は柔らかい感じでした。
葉表がほぼ無毛で光沢のあるもの(テリハコバノガマズミと呼ばれる)もあるそうです。
葉裏には全体的に星状毛などが生える。
主脈上に毛が密生していますが、星状毛だけでなく長毛が目立つ。
こうして見てくると特徴としては、花序などもそうですが全体的に星状毛以外に目立つ長毛がガマズミより多いということがいえるのかもしれませんが、毛の様子などには個体差がけっこうあると思われ、はっきりした違いかどうかはわかりません。
若い枝の毛の様子。開出した長毛などが多い。
若い枝の基部と前年枝。
あとから気づいたのですが、前年枝にも稜があるように見えます。でも先の方ではそう見えないのでやっぱり分かりづらいです。
まだあまり花の白さが目立っていない、咲き始めの頃の様子。
記事最初の画像と比べるとわかるようにクズがどんどん成長してくるので、もうすぐ埋もれてしまうと思います。そもそもここに生えていることにも今年はじめて気づきました。いくつか先駆樹種的なものは生えていますが、いつからこんなところに生えていたのやら。
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