アツバキミガヨラン Yucca gloriosa
キジカクシ科の常緑低木で、庭植えされたものもよく見かけますが、海岸付近でよく植栽されています。
花は秋にも咲き、花序は1mくらいある大きな円錐状。
花被片は6枚であまり開かず乳白色で先の方が少し紅色を帯び下向きに咲きます。
芳香があるといわれますが、特に感じませんでした。(タイミングがあるのかな。)
花の長さは6~7cm。
花被片をめくってみると雄しべ6本と雌しべがありました。
雄しべは花糸の先が外側に沿っていて、先端に小さな葯があり、雌しべは花柱が3つに分かれていて柱頭の先はごく浅く2つに裂けているようです。
花糸にごく短い毛が生えています。
因みに日本にはユッカガという受粉をする蛾がいないため、結実しないそうです。
それぞれの花にそれぞれの昆虫が必要だったり、花が先なのか昆虫が先なのか、花と昆虫の共生関係はとても不思議で興味深いです。
花は一か所から2つ出ているものと、花柄が分岐しているものもありました。
基部に苞葉が1枚あります。
蕾の様子。
花茎には5cmくらいの鱗片葉が何枚かあります。
葉先は鋭く刺状に尖り、名前のように厚みがあって質は硬いです。
葉は平らでなくトタンのような感じで数本皺が寄り、少し粉白を帯びていました。
葉柄はなく、枝の先に集中してびっしりと付く。
株元の様子。
それほど高くない位置で枝分かれしています。幹も枝も変わらないような太さ。
樹皮の様子。ちょっとドングリの殻斗に似ていると思いました。