タチドコロ Dioscorea gracillima
ヤマノイモ科のつる植物で、本来は林のような場所に生える植物ですが、写真のものは道路沿いの植木の間から生えていたもの。植栽樹の下には場所にそぐわないものがたまに生えていたりするし、植木の圃場から一緒についてきたのかもという気がします。(周辺に林のような場所はなく、そもそも他で見たこともないので。)
以前からここに1株?だけ生えているのは知ってましたが、花期の後半くらいでは植木と一緒に刈りこまれてしまっていたりするしで、ずっとタイミングを逃していましたが、今シーズンは咲き始めに思い出せました。
雌雄異株で雄株の雄花。
花被片6枚で外花被片の方が少しだけ短い。雄しべは6本ですが、うち3本は仮雄しべ。葯隔が目立っているのかなんなのか、「凸」の字のような感じになっています。
中心に柱頭3の退化した雌しべが見えます。
花序の様子は1枚目の写真で見えますが、立っているものも多くいくつか分岐しているものもみられました。
因みに、雌株の雌花花序は分岐しないそうです。
後ろから見た花の様子。無柄で、暗紫色か黒っぽい色を帯びた小苞があります。
やや先端の方の若め葉。
けっこう大きくなっていた葉。
葉の縁は細かく波打つ鋸歯があります。
基部は心形。
両面とも無毛。
葉は互生。下部の方では3~6枚が輪生状に付くらしいのですが、比較的伸び始めの早い段階でみられるということなのか、植木を少々掻き分けてはみたものの、特にそういった様子は確認できませんでした。(見られました、下に追加。)
(追加画像)
(5月中旬、以下5枚追加)
例によって「他で見ない」と思っていたら、別な場所にもありました。
若い株のようで、輪生する様子が見られました。
基部から初めの4枚が輪生しています。
輪生している葉柄基部の様子。
こちらは、同じく若い株と思われ花を咲かせていた形跡はないですが、もう少し成長しているもの。
すでに輪生していませんでした。初めのうち輪生していて、成長とともにずれていくようです。
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