オオアマナ Ornithogalum umbellatum
キジカクシ科の花で、属名からオーニソガラムという名でよく園芸栽培される花で、道端や空き地でもたまに見かけます。
アマナと付きますが、アマナはユリ科の植物。
花色は白で、花被片は内外3枚ずつの計6枚。
英語ではオーニソガラム属の花を「ベツレヘムの星」と呼ぶそうです。
そういえば、遠目からの印象は白のハナニラっぽい雰囲気が少しあるのですが、ハナニラもまたベツレヘムの星と呼ばれることがあるようです。
花期的にはオオアマナが咲くころにはハナニラの方は花が終わっています。
雄しべの花糸にあたる部分が幅広くなっている。
花被片の外側は緑色をしていて縁だけ白い。
花径は大きいもので3.5cmくらいでした。
ひとつの花茎にたくさんの花を付けます。
花柄基部には膜質の苞があります。
葉は細く、質感は厚みがあり縁は丸まっています。
似た花としてよく挙げられている花にホソバオオアマナ(O. orthophyllum)というものがありますが、ホソバと付くのになぜか葉の細さでは見分けにくいらしく、果実の様子の違いが分かりやすいとされています。
花が終わった直後で若い果実になってきているものがありました。
オオアマナは果実(花時の子房もと思いますが)の稜がほぼアスタリスクのように6つほぼ等間隔になっていて、一方、ホソバオオアマナでは稜が2個一組になっているそうです。
また、ホソバオオアマナの方がホソバと付くのに実際にはオオアマナより葉の幅があるともいわれています。ネット上でホソバオオアマナで合ってそうな画像に写る葉の様子を見ると、見た目にはたしかに幅がありそうには見えました。ただ具体的にどの程度差があるのかはわからないし、実際に一度見てみたいところです。
他に違いとしては、オオアマナの方は不稔という情報があり、それが確かならばこのあと種子は出来ずに枯れるのだろうと思うので確認できたらしてみたいと思います。(林縁のものですが、花後の様子を確認しました。下に画像追加。)
その他では花序の花数がホソバの方が少なめとか小球の付きが少ないなどあるようなのですが、オオアマナが少な目に咲いていたら分からない違いだし、球根の様子など掘りあげなければ分からない違いは確認したくないですし、そもそも「比較的」の話ではどちらも見ないと難しいところです。
ということで結局、子房と若い果実の様子からオオアマナとしていますが、和名のややこしさも手伝って情報がだいぶ混乱しているようなので、そのうちはっきりしたことがわかると良いのですが。
(追加画像)
(5月中旬、以下3枚追加)果実期の様子。
林縁の方で見てきました。花茎がどれも倒れていて他の草たちにも紛れてしまっていたので、どこへいってしまったのかと探しました。果実期には倒れてしまうものなんでしょうか、あまり倒れる利点がない果実の様子に思いますが。
花被片が残っていて比較的最近まで咲いていたと思われるものでは果実がまだ緑色をしていましたが、
そうでないものは、黄色くなって萎れてきている果実がたくさん見られました。
ということでやはりオオアマナは不稔ということになるのかも。
一応、こんな状態ですが果実の長さは1cmほどでした。
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