アキネジバナ Spiranthes sinensis var. amoena f. autumnus
林の中に咲いていたネジバナなのですが、写真だと分かりづらいですが草丈が50cmくらいと高く、葉も20cm程ある長い葉をしていました。
秋に咲くものはアキネジバナという品種とされ、花期以外に特に違いはないとされますが、今回見たものは季節の違いだけでなく外見的にもけっこう印象的でした。
葉がとても長いです。先ほども書きましたが長いものは20cmほどありました。
葉は薄く、立ち上がり気味に伸びたのち、折れるように垂れていました。
幅は1cmほど。葉の長さの割りに細いのですが、近くに見られた他の株ではさらに細い葉をしていました。
葉の両面の様子。
花茎の鱗片葉。個体差かもしれませんが。この付近まで腺毛が生えています。
中間から下の方ではほぼ無毛。
基本的に花などは変わらないと思います。腺毛の量が多い気がしましたが、画像検索すると通常のネジバナでもこのくらいのものもよくあるようです。
因みに花をつけている部分だけの長さで15cmくらい。
一応横からの花の長さ。
隣りに生えていた株。まだ花序が伸びきっていませんが、こちらは丈の高い方で37cmくらい。
葉は20cmはない長さで、先ほどのよりずっとほっそりしています。
こちらはまだ蕾だった株。葉はやはりほっそりしていて、長い葉で15cmほど。
写真が失敗していたのでありませんが、周囲にはもう1株あり花を咲かせていました。そちらも細長い葉をしていましたが、草丈は15cmほどでした。
そんなわけで、個人的にはけっこうインパクトがあったので、ネジバナの記事に追加するのではなく個別の記事に載せて置くことにしたのですが、
あらためて調べてみると通常のネジバナの草丈は10~40cm程度と説明されているようです。それを考えると50cmあるものがあっても特別不思議はないかもしれません。
葉の様子についても、通常のネジバナで細い葉をしたものがあるという情報もあるようでした。
また、北海道などでは8,9月にネジバナが見られるそうです。
それらを踏まえると、日当たりが悪いことで花をつけることなく真夏になり、気温の高すぎる間は花芽を持たずに待機(その間、葉は徒長?)。その後、暑さもひと段落したところで花茎が伸びてきて開花したとも考えられなくもないような気もします。
でも、ここには見つけただけで4株あったのですが(間隔はそこそこ開いてましたが、地下で増えたかは不明)、こうした環境に適するものだけが同じように育っていくことになるでしょうし、そういう意味ではやっぱり通常のネジバナとはちょっと違う存在(品種)なのかも。
こうした秋咲きの株を、通常のネジバナが咲いているような日当たりのいい場所に移植したらどうなのかとか知りたいところですが、そんなことするわけにもいかないので、逆に普通の季節に咲いている家の鉢植えのネジバナを日陰など涼しい環境に置いて育ててみたらどうなんだろう?葉が徒長し、秋に開花するかな?など思いつきましたが、思いついただけです(笑)
因みに現在の鉢の通常のネジバナはこんな感じ。来年分の葉が成長してきているところです。
(2016年9月上旬)
こちらの写真はネジバナの記事に載せていた昨年の写真で、別な場所での花。
アキネジバナの記事を作ったのでこちらに移しました。
この花を見たときは特に季節以外は違いを感じませんでした。環境的にも日当たりが良い場所ですが、この場所に通常のネジバナがあるかどうかまではわかりません。
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