ナンバンギセル Aeginetia indica
道端の草地などで見かけるハマウツボ科の寄生植物。
姿も名前も面白いですが、南蛮人の使う煙管(きせる)に見立てたのがその名の由来のようです。
写真の場所はそれほど背の高い草もなく見やすい場所でしたが、生い茂るススキの間などにもひっそり咲いていたりします。
草丈は写真のもので11cmほどでしたが(もっと低いものもあります)、地上に出ている茎に見える部分は花柄で、本来の茎は地下にあり鱗片葉があるそうです。
花の長さは萼まで入れて4cmくらい。
正面からの大きさは1cmちょっと。
花冠は先が浅く5裂していて、縁は細かく鋸歯状にギザギザがあります。
ナンバンギセルは花冠の縁に鋸歯がない(全縁)とされていることがあるようですが、ないものもあるとしても、あるものもごく普通なのではないかと思います。検索などしてみても鋸歯があるものがよく出てきますし。
(2015年9月下旬)
(2007年8月下旬)
別な場所のナンバンギセル。どちらも鋸歯が確認できます。
萼の先端が尖ります。
小型の種類のススキなどと合わせて山野草として園芸栽培されることもあるようです。
どんな感じで栽培されているのだろうと思い、鉢植えの画像など見てみましたが、葉と花のバランスからちょっと春蘭ぽい感じになっていました(笑)
(追加画像)
(10月上旬)
果実期の様子。萼に包まれているので果実自体がどんな感じかはわかりませんでしたが。