エゴノキ Styrax japonica
林内やその縁で見かける落葉小高木。
曇りや雨の天気でも明るさを感じる花です。
短い当年枝から花序を出し、花冠が5深裂した白色の花を下向きに多数ぶら下げます。
最大に開いたもので花径3cmほどでした。
花糸の先の葯隔(半透明な部分)の内側にオレンジ色の葯があります。
雄しべは花冠に合着していて、最後は花ごと散ります。
エゴノキの下には散った花がたくさん。これだけ散ってもまだまだたくさん花は咲いています。
樹高の高いものの場合、散った花に気づいて見上げるとエゴノキが咲いていたなんてこともあったりです。
萼と雌しべだけが残った花後の様子。
葉は卵形~楕円形といった感じで縁には目立たない浅い鋸歯があります。
葉の裏側の様子。
若い葉では、はじめのうち両面とも葉脈上などに星状毛がある。(写真は裏側です。)
赤褐色のものとそうでないものがありましたが、赤褐色の方が後半の状態なのか、それとも2タイプあるのかわかりません。
裏側の脈腋の毛が集まった部分。
若い枝の星状毛。
(2015年7月中旬)
白っぽい果実がなります。果皮にはエゴサポニンを含み食べると「えぐ味」があることからエゴノキというようです。
(2015年9月中旬)
熟すと果皮が割れ、種子が出てきます。この種子はヤマガラの大好物だそうです。
その場で食べたりもしますが、冬場に備えて地面などに埋め貯蔵もするようで、その中で忘れられたか食べ残したかした種子がそこで発芽する、というような自然の面白い仕組みがあるようです。
(追加画像)
(2018年5月中旬、2枚追加)
シダレエゴノキ(f. pendula)です。神社の植栽。
枝が枝垂れるエゴノキの品種。
その樹皮。