イヌコリヤナギ Salix integra
河川沿いで見かけたヤナギ科の落葉樹。
花序(果序)はたいてい対生しています。花は葉に先だって咲くタイプ。
(花期の様子を下の方に追加しました。)
もうすでに果実は裂開していて、柳絮(りゅうじょ)と呼ばれる綿毛が出ています。
写真のものは樹高2mくらいでした。
葉は長楕円形といった感じで成葉では両面無毛。
若い枝では互生するものもあるかもしれませんが、基本的に対生するのが特徴。
ヤナギ属で対生する葉がみられるのは、このイヌコリヤナギとコリヤナギくらいのようです。
托葉は見られないようです。
葉裏はやや白っぽい緑。
葉柄はほぼ無く、葉の基部同士が枝を抱いています。
葉の縁には低い鋸歯があります。
葉先はちょっと尖りがありますが、ほぼ円頭という印象。
葉は写真のもので4.5cmくらい。
幅は2cm弱。
新葉は赤味を帯びています。
新葉の縁は外に巻かないともされますが、軽く巻いているものも見られました。
新葉から無毛であるとされているようですが、写真のものでは両面とも短い毛が散生しているようです。
来季は花の様子も確認してみたいと思います。
バックに違う雰囲気の葉が写っているように、いくつかの種類が同じ場所に生えているとヤナギ属は厄介そうですが、イヌコリヤナギの場合は花序が対生する特徴があるので葉の無い時期でもわかりやすそうです。
(2019年3月下旬、以下5枚)
別の場所にて、イヌコリヤナギの花期(雄株)の様子。
花は葉の展開に先だって開花。
花序は対生している部分がよく見られる(すべての枝の花序が対生というわけでもない)
雄しべは2本ですが合着し1本になっている葯の色は紅色を帯びる。花粉は黄色。
苞の先端は黒い。
咲き終わりの雄花花序の長さ、2.5cmくらい。
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雌花花序の様子。
すでに子房が膨らんでいるものもありで、おそらく花としては終わりかけ?
柱頭も色が黒くなっています。本来ははじめは黄色っぽくて後に赤くなるようです。
柱頭は極短く、苞は上半分が黒く、下半分との境界線は少し赤味がある。
赤味の強いものもありました。
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