ニガキ Picrasma quassioides
林縁に見かけたニガキ科落葉高木の花。
名前の由来は全体に苦味があることからだそうです。
生薬にもなっていて某有名胃薬の成分欄にも名前が見られます。
雌雄異株。この写真は雄株の雄花花序。淡い黄緑色の小さな花を多数咲かせています。
こちらは雌株、雌花花序。
雌花花序のほうが花数は少ない。
雄花の様子。
花弁は4枚だったり5枚だったりします。
発達した花盤が目立ちます。
雄しべは花弁の数と同数で、花糸の基部寄りには毛が生えています。
花径は7mmくらい。
花弁が緑色なので萼っぽいですが、後ろからみると萼は別にあるのが見えます。
雌花の様子。4つに分かれた雌しべの柱頭が目立ちます。
(追記:花弁がもっと開いた様子を下に追加しました。)
柱頭の後ろに見えるぷっくりしたものは子房で4~5つに分かれています。
周囲には退化した雄しべも見えます。
写真で見ると花弁外側が有毛のようですが、個体差なのか咲き始めの花にはあるものなのか。
花序の柄の短毛の様子。
葉は奇数羽状複葉。
小葉の縁には鋸歯が並び、葉先はやや尾状に伸びています。
測り忘れましたが、小葉の長さはここのものは大きなもので7,8cmあったと思います。
葉柄の基部に線形の托葉が1対ありました。
当年枝は赤味を帯びています。
遠くからなので綺麗に撮れていませんが、樹皮は滑らか。
庭に生えてきたものを育ててみているもの。
それなりに年数経っていますが、鉢植えということで小葉は大きなものでも4cmくらい。
(2015年12月下旬)
冬芽と葉痕の様子。冬芽は赤褐色の幼葉が丸まっている。
(2017年4月中旬)
動き出した芽の様子です。
(後日、3枚追加)花弁がよく開いています。
花柱が長くなったように思います。
花弁、萼ともにやはり毛はありました。