ゴキヅル Actinostemma tenerum
川岸に茂る葦の合間、水位が上がると水に浸かるような場所に咲いていたウリ科のつる植物。
「ゴキ」という響きにはある種のインパクトがありますが(笑)、名前の由来は、果実が熟すと上蓋が外れる様子から「合器(蓋のある器)」に喩えたもののようです。
雌雄同株で写真は雄花。先日のアマチャヅルと花の雰囲気が似ています。
アマチャヅルと違い、こちらは萼裂片が長く花冠とほぼ同じくらいあります。
また、萼や花柄などが有毛でした。
花径は8mm前後。
雌花は見つけられなかったのですが、雌花には雌しべと退化した雄しべがあるようです。撮ってきた写真の中には子房があるものがあったので、観察不足でした。(下に画像を追加しました。)
葉の形は幅の広いものから細いものまであり、画像検索で見ると裂け具合や鋸歯の度合いもけっこう差がある模様。
葉表は葉脈上や縁などに毛が見え、他の部分にも少々散生している感じ。
葉裏も同じような感じ。
基部側の鋸歯の先の突起の1,2個が大きく目立つようでした。
茎には稜があり、毛が生えています。
ゴキヅルという名前はよく聞いていたものの、実際に見たのは今回が初めて。
この場所には5,6株生えていましたが、おそらく生えているところには生えているという感じで、存在自体はあまり多い花でもないのかも。
また今度、名前の由来になっている果実の様子も見てみたいと思います。
(追加画像)
(8月下旬、以下2枚追加)雌花の様子。
退化した雄しべ5つと、雌しべの先が分かれて柱頭2つが見えます。花径的にはあまり差がない感じでした。
横からみると子房が見えます。果実のようにゴツゴツした突起がありました。
(9月中旬、以下2枚追加)果実の様子。
花の頃のゴツゴツした感じと比べると、突起が疎らになったような感じ。(表面積のせいかな。)
ドングリの偽物(笑)のようで可愛らしい。
果実の長さは17~18mmくらいでした。