ニオイタチツボスミレ Viola obtusa
明るい林のような場所で見かけるスミレ類のひとつ。
同じようなところで見かけるタチツボスミレと比べて花色が濃く鮮やかな紫をしていて、その分、中心の白い部分がくっきり目立ちます。
花弁の様子もそれぞれが重なり合い、全体に花に丸みを感じます。
距は横から見ると太くて、たいてい上向きに反ってる気がします。
花茎には白い短毛が密生してます。
こちらの方が毛が多いように見えます。少々個体差もあるかもですが、こちらはフラッシュを使用して撮ったものなので、その差かも。
かなり短い毛ですが、こうしてクローズアップしなくとも、他の写真でも花茎の縁が白っぽく見えるように、肉眼でも光に透けて白く見えるので確認できます。
花柱は細くて棒状で側弁は無毛。
そして、花には名前に「ニオイ」と付くように芳香があります。
ただし、周囲に漂うほどではなく、花にほとんど鼻をくっつけるようにすると少し甘い爽やかな感じの香りを感じました。
これまでは、香りがしたときもあればしなかったときもあったりで、そういうもんなのかな~と思ってましたが、鼻の近づけ方が足りなかったのかも(笑)
また日を変えたらわかりませんが、今回は3株くらい嗅いでみましたが、すべてに香りがありました。
念のため、2株くらいタチツボスミレも嗅いでみましたが、どれも無臭でした。
余談ですが、丈10cmもない花に鼻を近づけるのは体勢がけっこう苦しいです(笑)
タチツボスミレは葉先が少し尖るような形をしていますが、こちらは葉先は丸みがあります。
托葉は櫛の歯状に深く裂けています。
花が一輪だけだったものですが、横に伸びた茎につく托葉が見やすかった。
ニオイタチツボスミレにも品種があるようで、見たことはありませんが花色が白花のシロバナニオイタチツボスミレや、花は白で距だけ紫色のオトメニオイタチツボスミレ、全体に無毛で葉に少し照りがあるケナシニオイタチツボスミレ(テリハニオイタチツボスミレ)などあるようです。
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