オニハマダイコン Cakile edentula
河口の砂地に見かけるアブラナ科の花。
葉には艶があり多肉質。
花は1枚目の写真では花弁がなんとか2,3枚見えますが、0枚のものもあります。
こちらは1枚しかない。
一応アブラナ科らしい4弁花なのだろうと思いますが、これまで4弁揃った花をみたことがありません。
(2015年6月下旬)
一昨年の花ですが、これも3弁まで。この写真でみると雄しべの花糸が紫色をしていました。
葉は先ほども書きましたが多肉質で無毛。
葉裏の様子。
茎も無毛。よく枝分かれしています。
今回の時点ではあまり果実下側の部分が膨らんでない若いものばかりでした。
(2015年6月下旬)
これは一昨年の写真ですが、果実は独特な形をしています。
名前は「オニ」+「ハマダイコン」ですが、ハマダイコンは別属になります。
ところで、普通オニとつくものは名前の元になる植物より大きいとかトゲが目立つといった場合がほとんどかと思いますが、この両者の場合はむしろハマダイコンの方が花も果実も大きければ草丈も高くなるし、刺状の毛もあります。単に外来種という偏見で付けられたのかもしれません。おかげで、何と競合しているというのかやたらと目の敵にされているようです。
もう一つ気になるのは、自分たちの歴史より後か先かで在来種、外来種と分けているだけの区別はどうでもいいですが、「オニハマダイコンは海流に乗ってやってきた」とも考えられているようで、そのように海流に乗って自然と入ってきたものまで自分たちより後だから駆除するべきってことなんでしょうか。それとも最初の種子は人間によって持ち込まれて、それが海流に乗って日本各地の海岸に広がったということを言っているのでしょうか。
どういうことかわかりませんが、どちらにしても人類という世界中を動き回ってはいろいろと運びもするという生物が地球上に現れてしまった以上、それに伴い他の生物の分布や生態だって変化することがあるのは自然なことのように思います。(意図的に変化させるのはまた話が別でしょうけど。)
結局は自分たちに都合のいい生態系の話ばかりで、もうどこかしこも「自然」ではなく自分たちの庭として管理栽培しているようなもの。そうなってくるとむしろその辺の草地やアスファルトで常に人からの脅威にさらされながら咲く花たちの方が、自然なものなのかもという気もします。
(追加画像)
(8月上旬、以下9枚追加)
4枚の花弁が綺麗にある花をやっと見ることが出来ました(嬉)
やはりちゃんと花弁があるといい感じです。
花径は5mmほど。
ギリギリ4枚という感じのも多いですが、なぜか今回(この株だけですが)4枚のものがけっこう見られました。
黄色くなった果実。
完全に熟している果実。
けっこうカメムシ類が大量についている株が多く、それで枯れかかっているものも多いようでした。
一番多いのはこのカメムシ。「ナガメ」というものかな?アブラナ科を好むらしいのであっているかなと思いますが。
こちらは不明なカメムシ。
☆関連記事リンク☆