ヒメムカシヨモギ Conyza canadensis
人為的に整地されたような道端や空き地によく見られる花です。
似た姿をしたものにオオアレチノギクがありますが、こちらは小さいながらも舌状花がありデジカメなどであらためてよく見てみると可愛らしい花です。
草丈は数十センチのものもありますが1mを優に超えるものも多いです。
冠毛がやや褐色がかる綿毛姿。
葉は線形で茎周囲に多数つきます。茎、葉ともに粗い毛が生えています。
そんなヒメムカシヨモギですが、「ムカシヨモギ」というワードに違和感を感じるなんとも変わった名前です。
「ムカシヨモギ」という由来はいくつかあるようですが、
古くから日本ではヨモギ属(Artemisia)に「蓬」という漢字をあて「よもぎ」と呼んでいましたが、この「蓬」という漢字は元の中国では別の植物(エゾムカシヨモギ(E. acer))、或いは属全体(Erigeron)を指していたということに後々になって気づいたために、「むかし勘違いされていた、本来の蓬という漢字が意味する方の属」ということでErigeronを「ムカシヨモギ属」としたという説があるようで、なるほどと思いました。
とはいえ、付け方がややこしすぎて「昔、蓬と呼んでいた(漢字を当てていた)のは今のヨモギ属(Artemisia)の方だし・・・どういうこと?」と混乱します(苦笑)
でもそうだとすれば、花の小さいこの植物に「ヒメ」と付いているのも納得できる気がしますし、単にそのままムカシヨモギという名を持つ植物がいないのも分かる気がします。
(追記: Ylistを見ていたら「ムカシヨモギ」という和名の植物がありました。Erigeron acris var. kamtschaticusというもので学名からエゾムカシヨモギの変種のようです。ムカシヨモギという和名の方がエゾムカシヨモギより先にあったのかよくわかりませんが、これまた変種の方が基本変種のような感じがしてややこしいです。)
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