キッコウハグマ Ainsliaea apiculata
林の中など に咲くキク科の小さな花。
8月後半くらいから閉鎖花を付けているものは見かけていましたが、冷え込むようになった最近になって開放花もつけるようになったようです。(といっても最近あまり見ることが出来ていませんで、いつくらいから咲いていたのかは不明ですが。)
草丈は写真のもので8cm程度。どれも概ね10cm以下といった感じでした。
(8月下旬)
一方、早くから閉鎖花をつけていたものでは草丈が15cmほどと高いものをよく見かけていました。
花数も多くて複総状になったものもあり、見た目にちょっと立派です。
(9月中旬)
こちらも閉鎖花ばかりの株。このくらいたくさん花をつけてどれも開放花だったらいいのにな~と思いますが、なかなかそういったものはないのかも?
頭花は3つの筒状花で構成されていて、頭花の径は大きいもので1cmくらいでした。
小さな花ですが、筒状花の花冠裂片のカール具合といい葯の色といい愛らしい花です。
筒状花が蕾の状態。
咲いているときは一つの花に見えますが、これだと3つというのが分かりやすい。
葯筒の間から抜け出してきた雌しべ。
花糸の部分はそれぞれ分かれている。
総苞の様子。
葉は地面に近い低い位置でまとまって付いています。
一応は互生らしいのですが、ほぼ一点から出ているので分かりづらいです。
茎や葉柄に疎らに毛が生えています。
キッコウ(亀甲)と付くのは葉の形を亀の甲羅と見立てたことから。
ハグマ(白熊)というのは以前載せたカシワバハグマでも書きましたが、仏具の払子などに使われるヤクの尻尾の毛のこと。
葉表はよく見ると毛がありますがほぼ無毛でやや光沢があります。
鋸歯の先は突起状になっているようです。
葉裏にはやや褐色がかった毛が疎らにあります。
長い葉柄があり、葉身は写真のもので3cmくらい。もっと小さい葉も多いです。
冠毛は褐色で、繊細な羽状をしています。
(10月上旬)閉鎖花ばかりだったと思われる株ですが、たくさん果実を付けている様子。
(10月上旬)
果実(痩果)に毛が生えているようです。
☆関連記事リンク☆