ヒメミソハギ Ammannia multiflora
湿地や水田などに生えるミソハギ科の植物。
これまで湿地になった場所で奥の方にそれらしきが生えているものは見かけていたものの、間近で見ることができていなかったのですが、今回のものは水田縁に生えていたのでよく見ることができました。(気になる点がいくつかありましたが。)
草丈は20~30cm程度。葉は十字に対生。
1枚目の写真の花は花弁が4枚でしたが、こちらは5枚。
一般的に4枚と説明されているようですが、実際のところ4~5枚ということなのかと思います。
萼裂片の数と花弁の数は一致するのが普通のように思いますが、1枚目の写真で向かって左の花は一致していないようです。花弁が落ちてしまっただけかもしれませんが。
花径は2.5mm近くありました。
この点が特に気になった点なのですが、一般的には1.5mm程度と説明されているようです。でも写真のものは萼の部分だけみても2mmはありそう。
検索しても花径が1.5mm程度という情報に対し実際に測った画像などは見当たらなかったので、単に図鑑やサイトなどの情報がそのまま書かれたものが多いからなのかもしれないし、たまたま自分が見た(測った)花が大きめの花だったのかもしれません。そのあたりよくわかりませんでした。
一応、ヒメミソハギでない可能性も考えましたが、仲間のホソバヒメミソハギやナンゴクヒメミソハギなどは花弁が明らかに大きく鮮やかな色をしているし、同じミソハギ科のキカシグサ属の花も似ていたりしますが、それらの花は一部を除いて葉腋に単性かと思うのでやはり一致せず、だからといって、他の候補も浮かびません。
元々がこのくらいのサイズの花だと1mm違うのはけっこう大きな差のような気がしますが、このくらいの花もありうるということなのかなぁ・・・測りやすい位置の花しか測ってなかったので、もっといくつも測れば良かったかも。
(追加:別場所での花の大きさを下に追加しました。)
葉の様子。
測ったもので長さは3cm程度。因みに、この葉の下の段の葉で3.5cmくらいでした。
両面ともほぼ無毛といえる様子かと思いますが、縁にはごく短い毛が見えるのと、葉表にも少し確認できます。
上部に付くやや短めの葉。こちらでもごく短い毛が表面にある感じ。
葉は対生し、葉柄はなく、基部が少々耳状になり茎を抱いていいます。写真では葉腋から分枝が出ています。茎の断面は四角。
下部の方の茎は赤くなっていました。
果実は球形の蒴果。
果実の径を測りそびれました。
(追記:写真内の花との比較で考えると果実がけっこう大きそうな感じに見えましたが、後に同じ場所の同じ株で果実を測って2mm程度でした。)
名前は小さいミソハギという意味と思いますが、ミソハギとは大きさも花もだいぶ差があります。またミソハギとエゾミソハギの交雑種とされるメミソハギとは名前がややこしいです(笑)
(追加画像)
(9月下旬、以下6枚追加)
別の水田の畦にも咲いていました。こちらの花はどれも4弁でした。
萼の辺で測れば1.5mmくらいかもしれません。1.5mm程度とされるのはそういうことからかな?対角線だと2mmくらいあり、花弁を入れると2mm超える感じもあるし、最初に載せたものは5弁花だったせいで明らかに2mm超えたのかも?
果実の径は2mmくらいでした。これは一般的に言われている通りでした。
そもそも今になってみると、そこまで気にするポイントでもなかったのだろうと思います。無駄に気にし過ぎてぐだぐだになった感じです(苦笑)
果実が裂けて種子が見えているものもありました。
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(9月下旬)
最初に載せていた株の果実を測ってみたところ普通に2mm程度でした。
花はすでになかったのであらたに測れませんでしたが、おそらく前回の追加で書いたように5弁タイプだったので辺の長さでなく自然と対角線の長さになったため大きめな結果だったのだろうと思います。もともとちょい大きめだったというのもあるかもしれません。
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