サルスベリ Lagerstroemia indica
公園樹や庭木などにされるミソハギ科の落葉樹。
もっと立派なのがそちこちで見られますが、庭のサルスベリ。
公園などで植えられているものでには白花のものも見かけます。
他には、濃い赤色をしたサルスベリを見かけますが(後半の方に載せています)、花色以外にもちょっと何か違う感じがあります。確かではありませんが、カントリーレッドという園芸品種なのかなと思います。
花径は5cmほど。
雄しべが2タイプあります。
中心に多数集まっている黄色の葯をした雄しべは花粉を出すものの、受精の機能はないそうで、花粉を食べにくる虫用と考えられているようです。
本来の機能を持つ雄しべは周囲にある細長くて先が内側を向いている6本。
その雄しべと同じような恰好で、先が内側を向いた雌しべ1本が花の中心から出ています。
花弁は先の方だけ幅が広い独特な形。
あらためてじっくり見ると、なんとなく裏表が逆な感じがしますが、これでいいんでしょうか(笑)
糸状(筒状)になった花弁の基部は萼の裂片の間へと繋がっているようです。
その萼の様子。先が長三角状に6つに裂けています。
花序の軸や枝に翼がありました。
葉はコクサギ型葉序と呼ばれる片側2枚ごと交互の付き方のようです。
写真中央の葉の次の葉(右下)を見ると同じ側にあるようなのですが、そうとは思いもせずに撮った写真なので分かりづらく、後日あらためて観察して見ます。(下に追加しました。)
少し厚ぼったい感じのする葉。
長さは写真のもので7cmくらい。
葉柄はごく短い。枝には葉柄から続くように翼がある。
樹皮が剥がれ落ち斑になる幹。その滑らかな様子が名前の由来。
漢字では「百日紅」と書き、その由来は花が長期にわたって咲く様子かららしいですが、実際にはそんなに長く咲かないし、そういうイメージも個人的にありません。なので、他に由来はないものかと探してみたところ、「100日後に恋人と会う約束をした女性がその日を前にして無くなってしまったそうで、そのあとに花を咲かせた」という故事が中国にあるようでした。こちらの方が由来としてはなんとなくいいかも。結局普段はサルスベリとしか呼ばないんですけど(笑)
花が変わりまして、街路樹で植えられていたもので最初の方に書いたカントリーレッドという園芸品種かなと思うもの。
最近植えられるサルスベリは庭植えも含めてこのタイプが多いような気がします。
先に書きましたように花が小さい気がするので測ってみたところ、花径は4cmでした。うちで測ったものは5cmだったので小さいといえば小さいですが、個体差も考えると絶対的な差とは言えない程度かもしれませんが、花序全体でみたときの印象も小さい気がするのと、枝があまり長く伸びず分岐が多い、そんな印象があります。
(追加画像)
コクサギ型葉序の様子。片側2枚ずつ交互になっていました。