Familiar Flowers 2

身近で咲く花たち。

ノゲシ(ハルノノゲシ) Sonchus oleraceus

花の写真1

道端によく見かけるキク科の花。

 

全体像1

草姿は下部の方で複数枝分かれし株立ち状に広がる姿をしている。

(この株にはキツネアザミが紛れています。)

 

全体像2

花だけ咲いていて綿毛状態のものがなかったり、逆に綿毛状態のものばかりで咲いてる花がなかったりということがけっこうあります。気づいたときに花と同時に果実の様子まで確認したくても出来ないことがしばしば。

別名がハルノノゲシというくらいなので、暦の上で春のうちにあげたかったのですが、ずるずると今頃になりました。

 

総苞

総苞に腺毛があります。

 

小花柄や花柄の様子

小花柄に腺毛はありません。

花柄には普通は腺毛があるとされているようなのですが、ありませんでした。くっきり撮れていませんが、細かい毛は疎らに生えているようです。

因みに並びで生えているものはどれも、腺毛がないものでした。

 

葉の基部の様子、上部の葉

ノゲシの特徴としては基部が特に上部の葉では三角状に張り出し、オニノゲシのようには巻かないというのがあります。(写真は上部の葉)

 

中間よりやや上くらいの葉の基部

上の写真よりちょっと下の葉。

こんな風に少々巻いていたりする葉もありますが、オニノゲシのような巻き方ではなく、張り出した裂片同士が茎を完全に抱くように閉じているところもオニノゲシと違います。(オニノゲシは裂片同士が開いていて、茎が見える。)

 

上から見た、葉の基部付近

上からみると、裂片同士が閉じている。

 

下の方の葉の基部

さらに下の葉。このあたりも少々巻いてますが茎を抱き、閉じています。

 

葉の様子

鋸歯の先が尖っていますが触っても痛くはありません。

葉の基部あたりの鋸歯は角度が合うと少々チクチクする感じはする。

 

綿毛姿

綿毛状態。

 

果実の様子

痩果の様子は、縦に通る筋に加え横に溝があるのが、ノゲシの特徴。

オニノゲシは縦の筋だけです。

 

ノゲシとオニノゲシには、その交雑種と考えられているアイノゲシというものがあるので、少々ややこしいところがあります。

アイノゲシの様子はそれぞれの中間的なものとされていますが、中間の範囲とはどの程度まであるのか分からないですし(ノゲシ、オニノゲシのそれぞれの個体差の範囲も分からない)、果実を含め全体的に見ないと判断しづらかったりもしますが、それでも本当のところどうなのかというのは、交雑種系に関しては結局外観だけではどうしようもないところもあるのかなという気がします。

見かけるものには、ノゲシっぽいと思うけど、横皺が曖昧な感じだったり、結実してなかったりするものなどいろいろあって、よく悩みます。

 

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