ハマオトコヨモギ Artemisia japonica ssp. littoricola
場所は海岸、崖の上の草地。周辺には、この一株しか見当たりません。(追記: のちに他にもいくつか見つけました。)
多数の頭花を枝分かれした花序につけています。外側に雌花、中心に両性花。
ここまでの花の写真は、花を起こしたり上に向けたりして撮りましたが、
横たわった花序に、花はそのまま下向きにびっしりと咲いています。
写真で葉がない部分が株の中心。
放射状に枝が這うように伸びて花序があります。(中心に少々ある葉はテリハノイバラの葉。)立ち上がる枝はありません。
株元の辺り。木質化していて下部では葉がない。
葉はやや多肉質といった感じで厚みがある。小さな葉を除き、葉先だけ浅く3~5裂しています。
これは蕾の頃に撮った写真ですが、葉の切れ込みが多めのものも。
(追記: 2017年、オトコヨモギと思われるものを見つけることができました。よって、「オトコヨモギを見たことがないので、いまひとつ違いが掴めない」といったことを書いてましたが、それらの文章は削除しました。また、それと比較したことでこちらをハマオトコヨモギと考えることが出来そうなので、タイトルにつけていた「?」を外しました。)
(追加画像)
(2017年9月上旬、以下6枚追加)
まだ蕾ですが、他の場所(といっても同じ並びですが)でも見つけました。
葉の厚み具合。
厚みは葉の大きさによっても違うし、そもそも葉によっても微妙に違いますが、オトコヨモギより少し厚みがあります。
葉表の様子。無毛。
上部につく葉。よく見ると僅かに毛があるようです。
葉の基部の仮托葉。
花序をつけていない茎の先端の葉。鋸歯がけっこう浅い。
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(2017年9月中旬、以下8枚追加。)
ハマオトコヨモギが咲き始めていました。
茎の先に花序をつけている部分の長さが7,8cm。
オトコヨモギよりかなり短いようで、花の付き方も密。(オトコヨモギは花序部分が普通に20cm以上ある。)
横から見た頭花の長さは雄しべ雌しべの先から総苞部分までで3mmくらい。
長さ的にはオトコヨモギとあまり変わらないようです。
総苞の幅は1.5~2.0mmくらい。平均するとオトコヨモギより少々大きいようです。
筒状花の花冠の色は紫がかるものもあれば黄色っぽいものもある。
これは昨年と同じ場所のものですが、他の場所のものを見ても茎が立ちあがるものはないようです。(海から少し離れた場所で育った場合どうなるかはわかりませんが。)
花の大きさの差に注目するつもりでしたが、茎先端についた花序の大きさ(長さ)が一番はっきりと差がありました。
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(2017年10月上旬、以下3枚追加)
もしかして花が咲き進むにつれ花序も大きく広がるかもと思いチェックしてみましたが、変わりありませんでした。
花序をつけた茎のやや下の方の葉の裏の様子。
同じ茎のやや上部の葉の裏。
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