ハンノキ Alnus japonica
水辺などの湿り気の多い場所でよく見かけるカバノキ科落葉高木。
葉の落ちた冬場に花を咲かせます。
花といっても長い雄花花序が目につく程度のものですが、かつては刈り取った稲を掛けるために使われたり(はざ掛け)、護岸用に植栽されたり、木炭の材料になったりと有効活用されてきた樹木のようです。
枝先にいくつかぶら下がる雄花花序の様子。
それぞれの花序には明瞭に柄がある。
花は風媒花。
写真の状態はまだこれから開花状態に向かっていくところと思われます。(下の方に後の様子追加。)
ひとつ一つの花に花弁などはなく、所々見えている黄色っぽいものが雄しべの葯。
完全に開花するともう少し長くなるかもしれませんが、この時点での雄花花序の長さは6cmほど。
雄花花序より下にある、小さな雌花花序の様子。
雌花花序の長さは5mmくらい。
花序の柄の方が少し長い。
同時期には、写真のような小さな松ぼっくりのような前シーズンの果穂がかなりの数残っている様子もみられます。
長さは2cmくらい。(1.5~2.0cm程度)
雌花花序の位置より下には葉芽(裸芽)があります。
(2017年10月上旬、別な場所でのハンノキ)
葉を付けている時期の様子。
葉は卵状長楕円形、葉先はやや伸びて尖っている。葉身の基部は円形~広い楔形。
葉脈は写真のものは7~9本のようですが、9~11とする情報もある。
表面無毛。鋸歯は目立たない小さなものがある。
葉裏は葉腋に毛叢が見られました。
(2018年5月下旬)若い個体の様子。
よく発芽するようで、湿地などでよく見られます。葉脈を中心に赤味が目立つ。
(2017年11月上旬、以下2枚、若い花序)
早いものは11月くらいから咲くようですが、11月上旬に見かけた若い雄花花序の様子。
こちらは若い雌花花序の様子。
花序の柄や若い枝など、完全ではないようですが、ほぼ無毛。
(2017年10月上旬、以下3枚)
若い果穂の様子。この写真の花穂は1.5cmくらい。
こちらの果実は熟した状態?
どのような果実が出てくるのかまでは未確認。
樹皮は縦に割れる。
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(1月下旬の様子、2枚追加、雄花花序)
開花が進んだことにより、花序が7cmほどに伸びていました。
ひとつの花に雄しべは4つらしいですが、こうして見ただけでははっきり確認はできず。
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