カランコエ ラウヒー ( Kalanchoe rauhii )
冬に花を咲かせるベンケイソウ科の常緑多肉植物。耐寒性はあまりなく冬場は室内。
コウライカ(幸来花)とも呼ばれることもあり、英語圏では Lucky Bells という名で流通しているようです。
学名は、Kalanchoe rauhii とされているのが一般的ですが、The plant list では見当たらず、正式なものではなさそう。
ネット上では他に、 Kalanchoe x rauhii という表記も時折みかけます。わからないことが多いので実際交雑種であろうとは思いますが、調べてみた感じでは、Kalanchoe rosei ssp. varifolia x kalanchoe delagoensis (キンチョウ) としている情報はあったものの、確かな情報かどうかは不明です。(因みに、Kalanchoe delagoensis は、 the plant list や Ylist でも Bryophyllum delagoense のシノニム。)
要するにはっきりしたことはわかりません。
似た感じの仲間で不死鳥や不死鳥錦などがありますが、鋸歯や葉柄、不定芽の様子などに違いがあるようです。
草丈は写真のもので50~60cmほど。
適当な位置で毎年摘芯していますが、花を咲かせる時期にはずいぶん高くなります。
花は赤橙色。筒状で先端が4裂、完全に平開はしていない。
萼を入れて長さは3cmくらい。径は1.0~1.5cm程度。
萼裂片は長三角形で4つ。緑白色。
雄しべは8本。
雌しべの花柱は4本あるのが見えます。
雄しべの花糸は先の方を除いて花弁の内側と合着している。
花粉は黄色。
蕾のときの花色は黄色っぽい。
花序は集散花序で、茎頂から出て長く伸びる。
花序の花数は多いもので7つでした。
葉身は多肉質で細長く、明瞭に葉柄があり、鋸歯は密でないものの全体的にあり、斑点がみられます。小さい葉などでは鋸歯はもっと少なく、葉先の方だけ。
成葉のほとんどは時期的なものか、冬場の窓辺という環境(日の当たり具合)のせいか下に垂れている。
葉の付き方は対生。
(2015年8月下旬頃の葉の様子。)
葉は水平からやや上向き。
(2015年8月下旬)
不定芽の様子。
主に葉先の方にだけ不定芽がつく。わずかに葉先の方や不定芽が鮮やかな紅色を帯びている。
不死鳥などは葉の縁全体にたくさんつくようです。
茎は一本立ちか、時に分枝が出ます。上部では赤味があり白粉を被っていますが、下部の方へいくほど木質状に硬くなっています。