トレニア(ハナウリクサ) Torenia fournieri
夏~秋にかけて咲くアゼナ科の園芸植物。
別属ですが同じアゼナ科にウリクサという小さな花(1cmにも満たない)があり、それに対し花が大きく目立つことからハナウリクサという和名もあります。
他にはサイズ感や色合いからと思われますがスミレになぞらえ、ナツスミレと呼ばれることもあるようです。
1年草ですが、種子でよく増えます。
こぼれ種でもよく生えてくるので、発芽したものなどを適当に鉢植えに移してもよく育ちます。時に野生化しているものを見かけることもあります。
花冠は唇形で萼の中かから突き出ます。
花色は白系~ピンク系や紫色など様々。
雄しべは、長短2本ずつの計4本あり、それぞれ葯が手を合わせるように合着しています。
雌しべの柱頭は上下に分かれていて、短い方の雄しべの葯より少し前に位置しています。
下唇内側の中央には黄色の蜜標があります。
花冠は内外、あるいは縁などに毛がみられました。
花冠正面から見た花の幅は2cmくらい。
萼を入れた花の長さは3.5cmくらい。
萼は萼片が合着し、翼が5つあります。
蕾時の萼の様子。5つの目立つ翼がある。
花序は茎頂や枝先につく。
蕾は俯いています。
花後の様子。萼は果実期まで残ります。
飛び出しているのは雌しべ。やがて落ちます。
葉は卵形で、縁は全体に鋸歯があり葉先は尖る。葉の付き方は対生。
基部は心形になったりならなかったり。
葉脈や葉縁を中心に赤味を帯びていることが多く、全体的に紅葉したような様子のこともある。
葉表の様子。
見た目にはあまり目立ちませんが、上向きの硬い短毛があり、触るとややざらつきます。
葉裏にも葉表ほどでないですが、葉脈上を中心に毛が見られます。
茎は断面が四角で、葉柄から流れるように翼があり、開出~斜上の短毛がある。
よく枝を出し分岐します。
地際や、節のあたりからは発根している様子がみられます。
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