庭木としてよく植えられるバラ科の落葉低木。
同じくよく植えられるユキヤナギとは同属で、枝垂れる様子など似ています。
花序が小さな半球形になることが名前の由来。
白色の5弁花で、雄しべは20本ほど、花弁より短く、花粉を出す前の葯は乳白色、花糸の基部付近には橙黄色をした蜜腺が輪のように並んでいます。雌しべの花柱は5本。
花序の径は2.5~3.0cmの間といったところ。
小花は花径9mmくらい。
花序は、春に出た短い枝先につく。
萼片は5枚。
小花柄や花序の柄など無毛。線形の小片が付いています。
葉は互生し、葉の色は緑色ですが、青味がかって見えるときがあります。
葉の形は菱形状の狭い楕円形で基部は楔形。欠刻があるやや不揃いな鋸歯が葉の上半分にあります。
例外的な様子の葉もみられました。
こうした葉でも、基部は広くない楔形なのでコデマリであると考えていますが、コデマリとミツバイワガサ S. blumei var. obtusa の交雑種でアイコデマリ S. x vanhouttei というものもあり、いくつかの園芸品種もあるようで、少し気になります。ちなみに検索すると海外サイトでは ミツバイワガサ S. blumei var. obtusa とではなく、 S. trilobata(ヤマシモツケ) との交雑種としている情報が多いようでした。少し調べてみましたが、ミツバイワガサとヤマシモツケの関係性がはっきりせず、分からないことが多いので、あまり踏み込んで調べるのはやめました。
葉は両面とも無毛。葉裏は白っぽい緑色。
若い枝なども無毛。初めのうちは白っぽい。
主幹はなく、株立ちになります。
果実は5つに分かれた袋果らしいのですが、以前、果実の様子を見たいと思い、花後も特に手を入れず放っておいたことがありましたが、その時は果実を確認できませんでした。
自家受粉をしないタイプということなのか、それとも、先ほど少し書いたように実はハイブリッドだったとするならその影響だったりするのか、その辺わかりませんが、今シーズンも放置して観察してみようかと思います。
(6月下旬)果実の様子
遠目でみると、全体に茶色がかってみえ果実が出来ているように見えなかったのですが、よく見たら出来てました。どうやら以前は見逃していた可能性が高そうです・・・。
袋果は5つというのが基本かと思われますが、5つ揃って膨らんだ状態はなかなか見つけられませんでした。
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