ヒメウツギ Deutzia gracilis
庭などに植えられるアジサイ科の落葉小低木。
花が咲き始めるのはウツギ(D. crenata)より3,4週間ほど早いです。
昨年は4月中には同じくらい花が咲いていたと思うので、今年は少し遅めのようです。
測り方が大まかですが、円錐状の花序は長さ7,8cmといったところ。
花は白の5弁花。雄しべは10本で長短あります。
雌しべの花柱はほっそりとしたものが3~4本。
花の中心には輪になった橙黄色の蜜腺があります。
雄しべの花糸には翼があり、先端が突起状になります。
ウツギより、その突起が長くなる傾向があるそうですが、写真のものは特別長くないようです。写真のものは外に反っているようで、クリオネのように見えます。
花径は1.5cm~2.0cmの間程度。
萼裂片は白っぽく半透明のような色合いで、緑色をした萼筒部とギャップを感じます。
萼筒部には星状毛が散生して見えますが、無いこともあるようです。
ウツギでは花弁の外側、萼、花柄などにも星状毛が密生しています。
葉は対生し、狭い卵形~長楕円形で先端は尾状になるものも多い。
葉縁には細かい鋸歯が全体的にあります。
葉表には疎らに星状毛があります。
葉裏は無毛という解説を多く見かけますが、少々見られることもあるといった感じの解説もあります。
実際、写真のものもありました。ただ、目立つ大きさの星状毛は疎らなものの、極小の星状毛は多く、ウツギとの差もあるのかないのかは微妙でした。(以前のウツギの記事を確認して見るとあまりいい写真でなかったので比較しにくいですが。)
ただ脈上においては、星状毛はほぼ無いか、あきらかにこちらの方が少ないようです。
個人的には、星状毛が絶対にないわけでないのなら、変化の範囲のように思うので、あまり問題視しないことにしましたが、後にもう少し成葉になってからあらためて観察してみるかもしれません。
葉身基部は円形~広楔形。
葉柄は6mmくらい。
若い枝に星状毛は特にないように見えます。葉柄にはごくわずかながらあるようです。
(2018年7月上旬)若い果実期。
果実には花柱が残ります。
この時期の方が萼筒の星状毛が減っているような気もしますが、雨の日の写真しかなく水の膜が出来てしまっているので、はっきりとはわかりません。今シーズン確認できたらしてみます。
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