ケヤキ Zelkova serrata
樹形が美しく、街路樹や公園樹としてよく植えらえれるニレ科落葉高木。
秋の紅葉(或いは黄葉)なども趣があります。
花期は4月。展開したての若葉の葉腋に花が付いています。
新枝の基部よりに雄花が咲き、枝先の方に雌花が咲きます。
雄花は一か所に数個が固まって咲いています。
赤味を帯びた花被があり雄しべは4~6本。
花には僅かに柄があるようです。
こちらは雌花の様子。
雌花は柱頭2つが目立ちます。その下に緑色の子房があります。
「花柱はない」と思うのですが、「花柱は2裂」と説明されているものが一般的で多く見かけます。果実期にその先端に残る2個の突起状のものを花柱と見たとしても2裂ではないように思うし、そもそもそれは花柱なんだろうか。
樹によっては、花被の赤味が強いものもありました。
(2018年5月中旬)初夏の様子。雄大な姿。
樹皮は滑らかで古木では大きく鱗片状に剥離します。
葉は狭卵形~卵形。先は尖り、葉縁まで届くくっきりとした側脈が印象的。
葉裏はやや白っぽい淡緑色。
この葉の長さは4cmほどでしたが、3~12cmとされるように長い葉もよく見かけます。
鋸歯は先端が内に向く傾向があり、一見丸く見える。
葉身の基部はごく浅い心形。
若い果実の様子。
形は歪で不揃い。ごく短い柄があるのが見えます。
花被片がこの時点では枯れたものがまだ張り付くように残っていました。
けっこう高い位置にあった果実なので、目安程度の定規合わせですが、5mmはなさそうでした。