ソメイヨシノ Cerasus x yedoensis 'Somei-yoshino'
桜といったらまず思い浮かべるのがソメイヨシノ。
エゾヒガンとオオシマザクラとの交雑種ともいわれますが、実際にはヤマザクラやその他の桜も絡んでいるようで、単純でないようです。
花は葉の展開前に咲きます。
特徴を維持するために、他の植物の園芸品種でもそうですが、接ぎ木で増やされています。
台木にされているのはアオハダザクラ(マザクラ)か、最近はオオシマザクラが多いようですが、アオハダザクラ(マザクラ)というのはあまり聞かない桜です。台木にされるくらいなので強健なところもあるのだろうと思いますが、比較的短命な桜のようです。ソメイヨシノの台木というだけでは可哀そうだし、どこかに咲いていたら見てみたいです。
花径は3.5cmくらい。
花弁は白色でほんのり薄紅色。
とりあえず、大きな影響を受けていると考えられるエドヒガンとオオシマザクラで考えるとすると、中間的な様子をしているといえそうです。
萼筒や花柄は有毛。萼筒部は膨れない。
有毛なのはエドヒガンの特徴で、萼筒部のぷっくり膨れた感がないのはオオシマザクラによる影響でしょうか。
萼裂片の縁には鋸歯がある。
エドヒガンもオオシマザクラも萼裂片に鋸歯がありますが、ソメイヨシノの鋸歯はオオシマザクラほどの明瞭さはないようです。
花柄(小花柄)はそれなりに長く写真のもので2.5cmくらい。
エドヒガンは比較的花柄が短めなので、この辺はオオシマザクラの影響なのかも。
といった具合に両者の中間的な性質がよく見られますが、最初に書いたようにエドヒガンとオオシマザクラだけではないので、ヤマザクラやその他の影響もあってのことと思われます。
樹皮には成長に合わせて横に長く伸びた皮目が目立ちます。
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