Familiar Flowers 2

身近で咲く花たち。

チョウセンレンギョウ Forsythia koreana

花の写真

3月下旬ころから葉に先だって花を咲かせるモクセイ科の落葉低木。

仲間でよく見かけるシナレンギョウ(F. viridissima)は葉の展開と開花が同時。レンギョウ(F. suspensa)はチョウセンレンギョウと同じように花が先。(レンギョウは個人的にまだ確認したことがありませんが。)

また、よく比較で挙げられるそれら3種のレンギョウ類のほかに、レンギョウとシナレンギョウの交雑種とされるインテルメディア(F. x intermedia)と呼ばれるものもあり、いくつか園芸品種があるようなのですが、それらの特徴についてはいまいち把握できていません。「レンギョウ」として普通にお店で売られているので、おそらくそれらも普通にあちこちで植えられているのではないかと思います。たしかにたまに公園や庭植え、道路沿いの植栽で見かけるものには特徴が曖昧というか気になるものは見かけるのですが。

 

全体的な写真1

(2018年3月下旬)

 

全体的な写真2

枝は枝垂れます。

樹高は2mくらいあるかと思います。写真が逆光で見づらいですが、株元は向かって右側の方にあります。樹々に囲まれ日当たりがよくない場所ということもあってか枯れ枝も目立ちます。

 

花の様子

短い雌しべを挟むように長い雄しべが2本あり、葯は互いにくっつくようにあります。

雌雄異株ともいわれますが、長花柱花と短花柱花の株がありいずれも両性。(写真のものはそれほど多くないですが、果実をつけます。)

日本で見られるチョウセンレンギョウはの株は短花柱花の花であるのが普通ともいわれますが、まったく長花柱花の株がないのかどうかは不明。

反対にレンギョウ(F. suspensa)とシナレンギョウ(F. viridissima)では長花柱花の株が普通と一応はされてはいます。

 

全体的な写真3

葉が展開しておらず緑がないので、黄色の花がよく映えます。

 

展開していない葉芽

まだ展開していない葉芽。

 

花冠裂片の幅1

花冠裂片の幅2

花冠の裂片の幅は、広いものでは1cmちょっとあります。

レンギョウの方がチョウセンレンギョウより幅が広いとされる情報もあれば、チョウセンレンギョウの方が広いとしている情報もあったりするようです。それほど差がないということなのかも?

 

花冠裂片の長さ

写真のもので花冠裂片の長さは1.7cmくらい。

 

花柄が見えない

シナレンギョウと違い、花柄が芽鱗の名残に隠れて見えないものがほとんど(後に花柄が見えている画像もでてきますが、稀なケースでした)。

 

蕾の様子

蕾のときも花柄は見えていない。

シナレンギョウでは蕾の段階ですでに花柄が見えていました。

 

花柄の長さ1

花柄の長さ2

花柄の長さは、7~9mmくらい。

 

萼片の様子1

萼片の長さが花冠の筒部と同じくらい長い。シナレンギョウでは萼片が花冠筒部よりだいぶ短い。

また、主に萼片4つのうち2つの先端がやや褐色を帯びている。シナレンギョウほど濃くなく、全体に染まってはいない。

 

萼片の様子2

萼片の縁に細かな毛が見られる。

 

萼片の様子3

また萼片はやや花冠筒部にぴったりとくっつかずに少し開いているものが多い。

 

花後の様子1

(2018年5月下旬、以下2枚)花後の様子。

 

花後の様子2

萼片は少し反り返っている。のちにいくつかは結実していました。

 

初夏の様子

(2018年5月下旬、以下13枚)初夏の様子。

 

葉の様子1

 

葉の様子2

葉の様子3

葉の様子4

葉は主に卵形~長卵形で、鋸歯は葉の1/2~2/3程度の位置からある。

チョウセンレンギョウの鋸歯は全体につくと説明されていたりもしますが、上半分としている説明もあり、実際は全体ではなくこんなものなんではないかと思います。(画像検索しても全体に鋸歯があるものは見かけないので。)

 

葉の様子5

ただし、基部寄りの葉などは鋸歯が少ない、或いは全縁のものもあり、葉の形もかなり丸みを帯びたものになっていました。(こうした傾向はシナレンギョウでも見られました。)

 

葉の大きさ

葉の長さを測った画像が見当たらなくなっていたのですが、10cm近くはあるかと思います。

 

葉柄

葉柄は2cmくらい。

個体差があるかもしれませんが、シナレンギョウよりはだいぶ長いようです。

 

鋸歯の様子1

鋸歯の様子2

鋸歯の先端の尖り具合が鈍いものと鋭いものがある。鋭いものの方が少なかったのですが、ここの環境は樹々に囲まれ日当たりがいまいちなので、そういったことの影響があるかもしれません。葉の質感もかなり薄いのですが、シナレンギョウがそうだったように、日当たりがいい場所なら厚みが出るのではないかと思います。

 

葉先

葉先の様子。

 

葉裏 鋸歯

葉裏からみた鋸歯。

 

葉柄基部

葉柄基部の様子。

若い枝は暗紫色を帯びていました。

 

枝の内部 枯れ枝1

シナレンギョウのときと同じように、枯れ枝で枝内部を確認しましたが、梯子状の髄がみられました。

同じように花が葉に先だって開花し、枝が枝垂れ、花冠裂片が幅広いとされるレンギョウ(F. suspensa)の場合は、枝の内部は中空。ということで、この株はチョウセンレンギョウであろう考えられます。

ところでレンギョウの場合は、髄が早期に消えることで中空になるらしいのですが、消える前の髄はどのような様子をしているのか?もし全体に髄がつまっているとすれば、その髄が消えゆくにあたって梯子状の様子を経由せずに全体的に消えていくということなのか?どの時期に枝のどの位置でなら特徴がよく出ているのか?いろいろと疑問があります。

 

枝の内部 枯れ枝2

一応、節の辺りは詰まっていたようではありました。

 枝の内部 枯れ枝3

(2018年3月下旬)

太い枝では節は詰まっていましたが、それ以外は中空。

シナレンギョウでも書きましたが、勝手に枝を切るのも問題あるし、いちいち確認のためだけに植物体を傷つけるのもどうかと思うし、枯れ枝で確認するにしても古すぎる枝や太い枝では中空になっているものもあるので、大変です。実際、昨年はこの株でたまたま中空の状態しか確認できず、レンギョウなのかチョウセンレンギョウなのかずっと迷っていました。

 

幹の様子

(2018年4月中旬)

 

株元の様子

(2018年3月下旬)

株立ちになり樹皮には丸い皮目が目立つ。

 

若い果実1

(2018年5月下旬)

若い果実(蒴果)の様子。

 

若い果実2

(2018年5月下旬)

先端が尖った長卵形といった感じ。表面には皮目がある。

 

春まで残っていた裂開した果実

果実期に確認するのを忘れていましたが、花期に残っていた2つに裂開した果実がいくつか残っていました。

 

長さ 春まで残っていた裂開した果実

長さは2cm弱。

 

内部に残っていた種子

もしかしてと思って探してみると、種子が残っているものもありました。

 

種子の様子

片側に翼があり、餃子のような形の種子。

 

種子の長さ

種子の長さは約5mmでした。

 

 

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