ハナショウブ Iris ensata var. ensata
ノハナショウブ(var. spontanea)から改良された園芸植物で、よく庭や公園などに植えられています。
本来、抽水植物ではないのでよほど乾燥する土地でなければ育ちますが、花の時期だけ見た目の都合で水を張って抽水状態にしている所も多いようです。(写真のこの池はずっと水があると思うのですが。抽水状態に強い品種もあるのかどうかはわかりません。)
草丈は園芸品種によりけりですが、写真のものは30~40cmくらい。
外花被片に黄色の筋があります。
よく言われるようにカキツバタは白色の筋(ちょっと黄色も入る)、アヤメは大きな黄色に網目模様があります。
花期がハナショウブは6月くらいからとだいぶ遅いです。
内花被片は直立していますが外花被片に対し小さめであまり目立たない感じのものが多いですが、花色も含め咲き方も園芸品種により色々です。
外花被片を少し押し下げると花柱の内側に沿って雄しべの葯が見えます。
花柱の先の花弁状の付属体との境目に柱頭があります。
小苞の様子。
花茎に2,3枚短い葉(苞葉)がついています。
花茎や葉がろう質を帯びている。
葉には中脈が隆起しています。
反対面では2筋目立ちます。
黄色の園芸品種。
内花被片も発達して大きい園芸品種もある。
他には写真は撮っていませんが、外花被片がかなりほっそりしたものもありました。
(2017年5月下旬)
そのまま残っていた、前年の花の裂開した果実。内部に種子が残っています。
種子の様子。
(2017年7月中旬)実生。
発芽した様子です。
3つとも発芽し、うち2つは翌年2018年には花を咲かせました。
(2019年6月中旬)
写真は前年咲いた2株分ですが、すっかり大株に育ち、合計15くらいの花茎をつけました。
前年には開花しなかったもう一つの株も花を咲かせました。
こちらは内花被も発達した六英咲きでした。
☆関連記事リンク☆