トウグミ Elaeagnus multiflora var. hortensis
夏に果実(偽果)が熟すグミ科の落葉低木。
写真のものは樹高2mくらい。
果実は楕円形。
表面には鱗状毛があります。
花の時期に観察していないので花の写真はありませんが、若い果実では萼筒部が残ったままのものがみられました。
果柄は3cmほどあり、果実の長さは1.5cmくらいでした。(幅は約1.0cm)
葉は楕円形で先端は鋭くありませんが少し伸びていて、全体に波打っていることが多いようでした。
葉身は6~7cm。葉柄は8mmくらい。
果実期には葉の表の星状毛がなくなってくるようですが、枝先の方の葉ではみられました。
トウグミはナツグミの変種という分類。トウグミと違ってナツグミの葉表には星状毛でなく鱗状毛があるというのが一般的な見分けのポイントとされています。
そういったことからこの記事のものをトウグミとしているのですが、ナツグミの場合の鱗状毛は鱗状毛といっても星状毛と中間的なものらしく、けっこう分かりづらそうです。
だいたい星状毛に見えるのですが、そういわれてじっくり見ているといくつかは鱗状毛との中間的なものもあるように見えたり気になりだします。
星状毛が他の植物でみられるように斜上しているようなものなら分かりやすいと思うのですが、張り付いたような感じなので分かりづらく感じます。
縁の方の様子。
やはり、いくつかは鱗状毛気味なものも見られます。
葉の裏は銀色の鱗状毛がびっしりとあり、褐色の鱗状毛が点在しています。
若い枝は赤褐色の鱗状毛で覆われている。
トゲはほぼありませんでしたが、2本だけ見つけました。
トウグミにはトゲがないという情報もあるようですが、たぶんこの手の短枝がトゲになる植物では、ないといってもたまにトゲになることもあるんだろうと思います。
落ちていた果実。
グミ類は偽果なのでこちらが果実となるかと思いますが、長さは1cmくらいで、表面に溝があります。
(2019年4月下旬、花の様子、以下3枚)
雄しべ4、雌しべ1で花冠からは出ない。
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