Familiar Flowers 2

身近で咲く花たち。

ケウツギ Weigela sanguinea

花の写真

林内で見かけたスイカズラ科の落葉低木。

似た仲間には同じように花冠などに毛のあるヤブウツギ(W. floribunda)があり、その別名がケウツギなので、どうもややこしいです。

その場合の別名ケウツギは W. floribunda を指すものであってあくまで別の呼び名というだけの話なのか、それとも、ケウツギ(W. sanguinea)とヤブウツギ(W. floribunda)が同一のものであるという意味なのか。同一であるという見解があるのかわかりませんが、そのような感じで書かれたものも目にします。

因みに、Ylistではそれぞれシノニムの関係でもなく別々に記載されていてます。また、The plant list では W. floribunda は検索すると unresolved name で、W. sanguinea の方はありましたが、そのシノニムにはもちろん W. floribunda という名はありませんでした。

また、ケウツギという名はアジサイ科のウツギ(Deutzia crenata)の品種とされるジクゲウツギ(D. c. f. pubescens)の別名であったりもします。この場合たとえ別名が同じであっても、アジサイ科のジクゲウツギとスイカズラ科のケウツギが同一であるとは考えたりはしないですが、それと同様にヤブウツギの別名がケウツギであっても、ケウツギ(W. sanguinea)とは別のものを指していると考えて自然な気がします。(実際に同一なのかどうかはまた別問題かもしれませが。)

 

全体的な様子

樹高は2mくらいでした。

幹3本ほどの株立ちになっていますが、枝は上部の方でのみで下部ではほとんどなくヒョロヒョロとした樹姿。樹勢の問題なのか、そういうものなのか。

 

花の様子1

花が少々傷んできています。

花色は紅色でとりわけ濃いわけでも暗いわけでもない感じ。

 

花の様子2

花冠に白い毛が密生しています。

ところで、ケウツギ、ヤブウツギはそれぞれ別々のもの指していると考えるにしても、具体的な違いはとなるといまいちわかりません。

いろいろ調べても、ケウツギはヤブウツギより毛の量が少なめという情報くらいしかみつからないですが、そのことからはこの樹はケウツギであろうと考えられるものの、毛の量の違いのみで判断するのはいつものことながらすっきりしないところがあります。

種小名が違うのでもっと違いがあると考えられますが、もしも実際問題、ほとんど差がないとなると結局は同一だったということになることもあるのかも。

 

咲き始めの頃の花の様子1

(4月下旬)少し前の咲き始めた花が出てきたころの様子。

この頃の方が蕾の色と変わらないくらい濃いめの色をしていたようです。

 

咲き始めの頃の花の様子2

(4月下旬)

また、少し花冠の毛も目立つ気がします。(フラッシュ使用の差も考えられますが。)

 

蕾の様子

(4月下旬)

蕾の様子。

 

花冠 長さ

最近の様子に戻りまして花冠の長さ。3cmくらいでした。

 

花径 正面

正面からの花径は1.7cmくらい。

 

萼などの様子

萼にも毛が生えています。

萼裂片に比べて萼筒~子房にかけての毛の密度は少々薄いようです。

 

咲き始めの頃の様子 花冠や萼など

(4月下旬)

再び咲き始めの頃に撮った写真。(フラッシュ使用)

 

葉の様子

葉は対生し、楕円形~長楕円形といった感じ。基部は広い楔形。葉先は少し伸びて尖る。

 

葉表の様子

葉表には毛が散生しているのが見えます。

 

葉裏の様子1

葉裏の様子2

葉裏の毛は全体に多いですが、主脈には斜上する毛が目立ちます。開出毛もないわけではないですが、開出毛が多いとされるヤブウツギとはまたちょっと違う気がします。

とはいえ先日のタニウツギも葉裏の主脈の毛の様子が標準的といえないものだったし、この様子が特徴を示しているものなのか判断に迷います。

 

葉の縁の様子

葉縁は細かい鋸歯がある。

 

葉柄の長さ

葉柄は有毛で長さは4~5mm程度。

だいたいどれもこのくらいで短いものでした。

 

若い枝の様子

若い枝は有毛でしたが、疎らという感じ。

 

樹皮の様子

株元の様子

樹皮は縦に割れ、株立ちになっています。

ということで、根拠に乏しいのですが一応タニウツギとしておくものの、やはりタニウツギ属は難しいです。

 

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