不稔性のツルボ
なんだか違和感あるツルボを見かけたので、観察してみました。
花序自体が長いのか、花序の長さのわりに待機中の蕾が多いような。
また、蕾の形そのものも違う気がします。通常のものはどちらかというと縦長ですが、横長~球形といった感じ。
フラッシュ使用の写真で見ると、花粉が土のような感じ。
また、雌しべの花柱は見当たらず、子房は痕跡のようなものがあるだけのようです。
花の大きさ的には特に変わらないようです。
花柄の長さが、花序が長いせいなのか見た目には短く感じたのですが、測ってみたところ特に変わりないようでした。(もしかしたら花軸が太いかも)
株元の様子。葉が数枚出ています。
周辺には他に、通常のものなどは見られず、地下で増えたと思われる5,6株だけがかたまってありました。
幅は写真のもので1cm以上ありました。他の葉も8mmくらいありました。
一応、葉裏の様子。
花茎は太めではありますが、特別太いということもない気はします。そもそもツルボやハマツルボの茎の太さについて調べていませんでしたが。
まだ花序の下の方で花が咲いている状態なので、実際に結実することがないかは未確認ではありますが、おそらく雄しべや雌しべの様子などからは結実するとは思えず、不稔だと思います。
ツルボには3倍体や5倍体で不稔性のものがあるらしいので、それではないかと思います。
それ以外には、もしかしたら何かの病気だったり薬害などの影響かもとも考えましたが、これまで見ている限りでは撒かれたりする場所ではないし、雄しべ雌しべの様子を除けば葉の様子も問題ないし、新しい花茎も複数出てきている様子もみえることから、株自体は元気そうに思えます。
(追加画像)
(9月上旬、以下11枚追加)
別の場所ですが、同じような花を見つけました。
周囲には通常の雄しべ雌しべを持つものも、ところどころ混じって咲いていて、それらは葉の幅があるものもあればそうでもないものもありました。
花の様子。
蕾はやはり、横長。
葉は幅がある。
かなり咲き進んだものも、いくつか見られました。
果柄だけになっているものと、果実になりきらない子房が残っているものがある。
写真に写らない範囲までたくさん通常のものと不稔らしきものが混在して生えています。
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(9月中旬、以下3枚追加)この記事の初めに載せた株。
草丈は35cmくらいでした。その辺で見かける通常のツルボよりは大型かもしれません。
やはり結実していませんでした。
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