メミソハギ Lythrum anceps x salicaria
海岸の崖で咲いていたミソハギ科の植物。
メミソハギはミソハギとエゾミソハギの自然交雑種とされるもので、両者の中間的な特徴をもつものとされています。
どうして「メ(雌)」なのか謎ですが。
通常は直立しますが、環境が環境なので下部の茎は崖から一旦枝垂れたのち、途中から出た枝が立ち上がっています。
なので草丈はいまいちつかめませんが、全体的な大きさとしてはよく見かけるエゾミソハギよりは小振りな印象。
一応、その株元付近の様子。分岐は多く木質化しています。
花弁は通常は6枚。ミソハギやエゾミソハギと同じようにおそらくメミソハギにも雄しべ雌しべの長さに長中短のタイプがあると思われますが、この株の花は長花柱花でした。
花がしっかり開いていませんが、花径は1.2cmくらいでした。
一般的には1.5cmくらいとされていますが、ちゃんと開けばそのくらいになりそう。
萼の付属片はミソハギでは平開、エゾミソハギはほぼ直立しますが、メミソハギはその中間で斜上するというのが一般的。
また、萼はミソハギは無毛で、エゾミソハギは短毛が生えますが、写真のものはエゾミソハギほど目立ちませんが有毛でした。
葉は長いもので6cmほど。
脇芽の葉は対生しているように見えますが、全体的に完全に対生している部分がなく互生の様子。
短い葉柄があり、葉の基部が茎を抱かない点はミソハギ。
葉の縁に短毛が生えているのが見えます。
また、あまり綺麗に撮れてないのですが、縁以外も両面とも毛があるのが少々確認できます。このあたりはエゾミソハギ寄りのようです。
ということで、どちらでもない中間的な様子なのでメミソハギとしました。交雑種なので例えば毛の有無などタイプはいくつかあるのだろうと思います。
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(2018年7月中旬、以下8枚)別な場所にて。
同じく長花柱花。
萼の付属片はエゾミソハギとミソハギの中間的な斜上。特に毛らしきは見えません。
全体的な様子。
互生のものと、対生のもの、両方ありました。
短い葉柄があります。
葉も両面とも無毛。
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